地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

 週末、カンチャナブリー(กาญจนบุรี)へと、旅行に行く。
 まず、チャオプラヤー川の西岸にある、タイ国有鉄道南本線の起点であり、泰緬鉄道へと乗り入れる列車の始発駅であるトンブリー(ธนบุรี)駅へと向かう。

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【2017.10.21】プロンポン駅周辺にて

 国鉄トンブリー駅を午前7時50分に出発する列車に乗るために、午前5時には起床し、午前6時には自宅を出発する。
 思えば、バンコクに住み始めてから半年、日の出の頃に、自宅周辺を歩いてみたことはなかった。この都心でも、早朝にはオレンジ色の袈裟を着た僧侶が街を歩き、托鉢をおこなっているということを知らなかった。

IMG_4773【2017.10.21】プロンポン駅周辺

 国鉄トンブリー駅へはタクシーで移動しようとしたが、プロンポン駅周辺で止めたタクシーのうち初めの2台には「トンブリー駅への行き方を知らない」と、乗車拒否されてしまった。どうやらチャオプラヤー川の東側の人々は、チャオプラヤー川の西側のことについてよく分からないようだ。
 そして、3台目のタクシーは、トンブリー駅まで行くことを承諾してくれた。

IMG_4777【2017.10.21】タクシー車内にて

 しかしタクシーには、遠回りをされてしまった。

IMG_4779【2017.10.21】タクシー車内にて

 スマートフォンでなぜその道を行くのかと地図を見せながら質問したところ、「そこは交通渋滞がひどいから」というが、土曜日の早朝に交通渋滞があるはずがない。
 結局、5kmほど、遠回りをされてしまう。5kmほど遠回りするということは、30バーツ(約100円)ほどを余分に出さなくてはならないということなので、全く迷惑な話である。
 プロンポン駅から、タクシーで130バーツ(約430円)で国鉄トンブリー駅へとやってくる。

IMG_4784【2017.10.21】国鉄トンブリー駅

 国鉄トンブリー駅はこれといって、駅舎の無い簡易な駅である。

IMG_4786【2017.10.21】国鉄トンブリー駅周辺

 国鉄トンブリー駅周辺で朝食を食べる。

IMG_4782【2017.10.21】朝食

 朝食は、豚のモツが入った、お粥だ。

IMG_4789【2017.10.21】菜食週間

 ちょうどキンチェー(กินเจ)と呼ばれる菜食週間で、齊(เจ)と書かれた旗がかかっていたが、特に菜食をこころがけることはしなかった。そもそも、あくまでも一部の中華系タイ人の習慣であって、全てのタイ人によっておこなわれているというわけではない。
 乗車券を求めると、価格は「無料」だった。

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 たまたま旧国王であるラーマ9世の葬儀が10月25日から10月29日にかけて挙行されるにあたり、タイの国民がバンコクにやって来れるようにと、国鉄を無料運行している期間にあった。

IMG_4793【2017.10.21】トンブリー駅にて

 僧侶が線路の上を歩いていく。
 普段のバンコクでの行動圏が都心に限られていたから、バンコクにこういう景色があったということに気付けないでいたと思う。

IMG_4797【2017.10.21】トンブリー駅にて

 そして、バンコクに住むタイ人の多くも、そういう景色がバンコクにあるということを忘れている。

IMG_4803【2017.10.21】トンブリー駅にて

 駅には週末をカンチャナブリー方面で過ごそうというバンコクの人々で溢れていた。この日は3連休の初日であったため、特に多かったものと思う。

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 外国人のすがたもちらほら見え、特に日本人が多かった。

IMG_4806【2017.10.21】トンブリー駅にて

 座席は争奪戦だ。
 座席を確実にとるためにはまず入線してきた列車の窓から座席に自分の荷物を投げ込み、乗車前からすでに座席を確保した状態で、車内に乗りこむのだ。

IMG_4807【2017.10.21】トンブリー駅にて

 もしここで座席を確保できなかった場合、非常に長い時間、立って、移動しなくてはならず、これはなかなかつらい。
 車内の内装は木材であり、とてもレトロである。
 さてバンコクから終点に向けて、5時間の列車の旅が始まる。


 アユタヤのブティックホテル「Sala Ayutthaya(サラ・アユタヤ)」にあるレストランに、遅めの昼食を食べにいく。チャオプラヤーの川岸にあって、川を眺めながら、食事ができる。

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【2017.10.8】チャオプラヤー川

 対岸には、寺院が見える。

IMG_4684【2017.10.8】チャオプラヤー川

 ワット・プッタイサワン(Wat Phutthaisawan, วัดพุทไธศวรรย์)という寺院だ。アユタヤ王朝の初代の王が、3年間ほど一時的に居住したという、歴史のある寺院だ。
 サラ・アユタヤは、アユタヤの遺跡をテーマにしてデザインされたブティックホテルだ。

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 チャオプラヤー川が見える部屋だと、1泊6000バーツ(約2万円)ほどと、値が張るが、予約の取りにくい人気ホテルだという。

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 アユタヤといえば名物は、川エビだ。

IMG_4737【2017.10.8】川エビ

 タイ語でも「川のエビ」を意味する、クン・メーナム(กุ้งแม่น้ำ)と呼ばれ、アユタヤの名物である。しかしこれはなかなか高い、高級品である。

IMG_4734【2017.10.8】トムヤムクン

 トムヤムクンにも、大きな川エビが入っている。

IMG_4735【2017.10.8】レストランにて

 これらの料理を、チャオプラヤー川と対岸の寺院を眺めながら、食べることができる。

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 料理は総じておいしかったけれども、やや塩辛く感じるものもあった。

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【2017.10.8】レストランにて

 とはいえ、高級食材である川エビを山ほど食べられたのは嬉しかった。口にたっぷりと、旨味を入れていく。

IMG_4727【2017.10.8】チャオプラヤー川

 タイ人の友人家族がカードで一括払いをしたが、決して安いものではなかった。
 ありがとう、タイの美しいお母様(คุณแม่สวย)!

■Sala Ayutthaya(サラ・アユタヤ)
 住所 : 9/2 Moo 4, U-Thong Road, Pratu Chai, Ayutthaya, Ayutthaya, 13000, Thailand


 ワット・ヤイチャイモンコン(วัดใหญ่ชัยมงคล)へとやってくる。
 1351年に、アユタヤ王朝の初代の王によって建てられたという。

IMG_4616【2017.10.8】ワット・ヤイチャイモンコンにて

 チャオプラヤー川と水路によって囲まれたアユタヤ中心部の外にあったため、戦火を逃れて比較的よく残っている。寺院は大きく、見ごたえがある。ちなみに、ワット・ヤイチャイモンコンは短く「 ワット・ヤイ(วัดใหญ่)」とも呼ばれ、これは、「大寺」を意味する。

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【2017.10.8】仏塔

 仏塔は高さ72mを誇る。
 これは1569年に建てられたものだという。

IMG_4645【2017.10.8】ワット・ヤイチャイモンコンにて

 敷地にはたくさんの仏像がならんでいる。

IMG_4643【2017.10.8】ワット・ヤイチャイモンコンにて

 アユタヤには、ビルマの侵攻の痕跡を留める寺院が多いため、欠損の無い仏像がならぶ景色というのはむしろ、めずらしいと思う。

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 仏塔は途中まで、上ることができる。

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 それほど高さは高くはないが、それでも、周囲の景色を見渡すには十分だ。

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 たくさんの参拝客で賑わっている。

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 さっきまでは青空だったのが急に、雲がたちこめはじめた。

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 なんだか、スコールがありそうだ。

IMG_4678【2017.10.8】ワット・ヤイチャイモンコンにて

 螺髪(らほつ)が見える。

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 螺髪とは、仏像の丸まった髪の毛のことをいうが、日本から遠く離れたタイにおいても、螺髪は螺髪である。

IMG_4682【2017.10.8】ワット・ヤイチャイモンコンにて

 最後に涅槃仏を見てから、ワット・ヤイチャイモンコンをあとにした。


 アヨタヤ水上マーケット(Ayothaya Floating Market, ตลาดน้ำอโยธยา)に入る。

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【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 「アタヤ」にあるのだが水上マーケットの名前は「アタヤ」である。アヨタヤ(อโยธยา)というのはアユタヤ(อยุธยา)の、古めかしい言い方だという。
 入場料はタイ人は無料だが、外国人は200バーツ(約670円)である。タイ人の友人とその家族は言う。

 友人 : 「入場ゲートでは、何も言わないで素通りして。タイ語で何か言われても、適当にチャーイ(ใช่)と言ってて。外国人の友人を連れてきたこともあるけれども、今までそれで、何の問題もなかったわ」

 入場ゲートをそのまま通り過ぎて、成功したかと思いきや、後ろから係員が走ってやってくる。

 係員 : 「あなたたちといるその人、外国人ですよね」
 友人 : 「タイ人です」
 僕 : 「...」

 友人がそう言うと、係員が僕に対してタイ語で何かを話してくるが、僕はそれを完全に理解することができず友人に視線を送ってしまう。

 友人 : 「そこまで言うなら、入るの、やめようか」
 友人のお母さん : 「そうねえ。仕方ないわ。そこまで言うなら、200バーツ払いましょう」

 そう言って、友人のお母さんは財布から200バーツを取り出して係員に与えた。

IMG_4561【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 外国人料金の存在は、タイの欠点だと思う。
 ふだん「タイ」という国に対しては、少しの不満もなく暮らしているのだが、外国人料金の存在だけは腑に落ちない。バンコクで働いていて所得税を納めているのはタイ人と変わりはないのになぜ、入場料を余分に払わなくてはならないのか。もし、流暢にタイ語が話せるのだったらこう、反論したかった。

 僕 : 「顔付きによって人を外国人だと決めつけて、お金をせびる権利が一体、誰にあるのか。これは全く、不公平だ。今、入場しているタイ人に対して、あなたがたは身分証明書をチェックしているか。いや、していないではないか。あなた方がタイ人だと思っている人の中に、カンボジア人やラオス人がいたら、あなたはそれを見つけて、入場料を請求することができるのか。いや、できないだろう。外見によって国籍を決めつけるだなんて、時代錯誤も甚だしい」

IMG_4605【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 友人 : 「今回は運が悪かったわ。忘れましょう」
 僕 : 「そうだねえ。それにしてもこういう外国人差別、大っ嫌い」
 友人 : 「そうねえ。もう、来なくてもよさそうね、ここ」
 
 こういうところで働いている人は大体、薄給であるから、入場料を払わずに入ろうとする外国人を見つけ出しては入場料をせびり、ポケットマネーにしてしまう人が少なくないという。
 タイ人の最低賃金は1日あたり300バーツ程度であるが、外国人を見つけ出すことに成功すれば、一瞬で最低賃金の3分の2が稼げてしまうわけである。

IMG_4558【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 水上マーケットとはいうが、伝統的なものではなく、近年、池の上に建てられたテーマパークのようなものである。

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 マーケットにはお菓子や、土産物店が並ぶ。
 その価格設定は大体高く、品目によってはマーケットの外の3倍、5倍はする。

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 なんだか、「金稼ぎの道具」みたいなところだ。

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 バンコクの外に行ってぼられるのは、外国人だけではなくバンコク人もまた同様なのだ。

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 建物が水の上に建てられていたり、舟の上で商売をしている人が見えるのが、水上マーケットらしい。

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【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 しかし、舟を漕いで買い物に来る人はいないから、本当の水上マーケットではない。

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【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 園内のボートは20バーツ(約70円)ほどで乗船することができる。

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【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 しかし、たくさんの人が乗っていて窮屈そうだから、乗らなかった。
 一通り歩き回ってから、水上マーケットをあとにした。


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