地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

 西安・驪山。みな、息を切らしながら山道を登っている。途中、景色のよい開けたところがある。

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【2016.2.19】驪山からの景色

 崖をみると穴が開いている。洞窟式住居だろうか、それともただの物置場だろうか。
 売店で飲み物を買う。

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【2016.2.19】売店

 常温か、冷たいものはないのかなと思っていたところ、おじさんが、こんな冷蔵庫みたいな天気なのにというようなことをいう。山を登って息を切らしていたからそんなに寒いとは思わなかったんだけれども、たしかに言われてみれば、冷蔵庫いらずの気温だと思う。コーラをひとつ買って座ると、後ろに、弓矢を打つところがあるのに気づく。近づいてみるとなんと!

IMG_4391【2016.2.19】弓矢を打つところ

 日本人のすがたが。この旅行中、武漢の空港を出て以来、ひとりも日本人に会っていなかったのだが、ついに会うことができた。

IMG_4393【2016.2.19】弓矢を打つところ

 安倍晋三と、岡村寧次と東条英機といった軍人だ。おじさんがやってみないかという。5回、10元(175円)だそうだ。こんなストレス解消、日本ではなかなかできないから、やってみるのも悪くないかなとは思ったけれども、そもそもそれが誰であれ人の顔を弓矢で打つという行為を具体的に想像してみると、あまり気乗りがしないもので、結局は見て楽しむだけに留めておいた。

■華清池訪問記
#0169.華清池・兵馬俑への行き方
#0170.西安「華清池」訪問記1 - 周恩来の浴槽と蒋介石の浴槽
#0171.西安「華清池」訪問記2 - 西安事件の現場をみる
#0173.西安「華清池」訪問記3 - 楊貴妃は巨乳だった
#0174.西安「華清池」訪問記4 - 驪山温泉体験記



 ここは、1936年に張学良らが、内戦停止と対日戦争の優先のための国共合作を認めさせるために、蒋介石を監禁した西安事件の現場だ。

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【2016.2.19】華清池にて

 当時の建物は残っていて、蒋介石らが利用したという会議室や彼の寝室などをみることができる。また、建物には当時打ち込まれた弾丸のあとが壁や窓ガラスに残るようすなどもみられる。

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【2016.2.19】会議室

 しかし、壁にかかっている地図などをみると、そのうちのいくつかには中華民国時代には使われていなかったはずの簡体字などで印刷されたものもあり、当時の状態そのままというわけでもないようだ。

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【2016.2.19】寝室

 蒋介石は煙草を吸わなかったというから、寝室に灰皿がないという。
 張学良が中に入った時、蒋介石のすがたは無かったという。蒋介石が異変を察知して、先に山中に身を隠したからである。しかし張学良らは、ベッドがまだ温かいことに気づき、さきほどまで蒋介石はここで寝ていたはず、まだ近くにいるはずだと部下とともに山中の捜索に出る。

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【2016.2.19】驪山

 裏手には驪山という山がある。

IMG_4388【2016.2.19】蒋介石が身を隠していた場所

 蒋介石はこの石の間に身を隠していたという。誰かが意図せず撃った銃弾がたまたま石にあたり、それに驚いた蒋介石が勘弁してくれと、石の間から降りてきたそうである。
 蒋介石という「介石」という名。「介」は間をとりもつ、「石」は文字通り石という意味を持つ。石の間から降りてきたとは、「介石」という名前の持ち主らしい顛末だったのである(笑)

IMG_4420【2016.2.19】兵諫亭

 その後、1946年に蒋介石が身を隠した現場の近くに、蒋介石の部下たちによって彼のことを讃える亭が作られたが、共産党政権下で「捉蒋亭」という何ともみっともない名前に変えられてしまう。現在の名の「兵諫亭」に変えられたのは、蒋介石の死去から10年以上が経った1986年の話である。

IMG_4397【2016.2.19】驪山にて

 驪山をさらに登っていく。

IMG_4398【2016.2.19】驪山にて

 上の方には道教寺院がある。

IMG_4399【2016.2.19】驪山にて

 山全体がまるで埃をかぶっているようだ。西方に砂漠があるからか、このような具合なんだろう。驪山の頂上には烽火台があって景色がいいそうだが、今回は行かなかった。

IMG_4404【2016.2.19】驪山にて

 近くにロープウェイがあり、この道教寺院の周辺までは山道をのぼらなくてもやってくることはできる。

IMG_4410【2016.2.19】驪山にて

 しばらく休んでから、降りることにした。

■華清池訪問記
#0169.華清池・兵馬俑への行き方
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#0173.西安「華清池」訪問記3 - 楊貴妃は巨乳だった
#0174.西安「華清池」訪問記4 - 驪山温泉体験記



 華清池のバス停を下りると、大きな像があらわれる。

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【2016.2.19】華清池前の広場

 楊貴妃と玄宗皇帝だろうか。史跡を見に来たはずが、ただのテーマパークになっているんじゃないかという不安がよぎる。

IMG_4367【2016.2.19】習字

 おじさんが、水を使って書を披露している。
 入場料を支払ってから入る。

華清池・表

 入場料は120元(あるいは割引の条件を満たすと60元)と、西安の観光地の入場料は例外なく高いが、中国国内での宿泊費や移動費が安いので、釣り合いがとれると考える。

華清池・裏

 2700年も前に温泉が発見されて以来、休養地として時の支配者に愛され続けてきたという華清池。例えば唐代には楊貴妃や玄宗皇帝が温泉に入ったというし、近代では蒋介石や周恩来も利用している。1936年に西安事件の舞台となったことでも有名である。

IMG_4373【2016.2.19】華清池にて

 裏手に驪山という山があり、その山麓に庭園が設けられている。

IMG_4377【2016.2.19】華清池にて

 斜面のさまざまなところに建物を置いてあって、さながら、テーマパークのような印象を受けるほど、派手だ。空気は埃っぽく、庭が全体的に埃を被っているような感じになっているのはいささか残念である。その上、観光客が多くて騒がしい。
 周恩来が使ったという浴槽がある。

IMG_4368【2016.2.19】周恩来の入った浴槽

 共産党の周恩来が使った浴槽は、質素で、庶民的なものだと説明にある。
 一方、国民党の蒋介石が使ったという浴槽はというと…。

IMG_4380【2016.2.19】蒋介石の入った浴槽

 楊貴妃が利用した浴槽の形を模した、海棠の花の形の浴槽で、周恩来のものよりは豪華にみえる。
 しかし僕にはプロパガンダのように感じられた。共産党は庶民と感覚をともにする庶民の味方だったが、国民党は贅沢ばかりして庶民のことをなおざりにしていたのだ。共産党こそが中華民族を支配者としてふさわしいのだ。そして、我々が歩んでいる社会主義の道もまた正しいのだと。どうなのだろうか、そういう意図のある展示なのだろうか。それとも、単なる史実で、僕が想像力を働かせすぎただけなのだろうか。
 お腹が空いていたので、売店で、涼皮と魚のつみれを買う。

IMG_4374【2016.2.19】涼皮と魚のつみれ

 どちらも温かい。涼皮は字面こそ「涼」だが、温かいものもある。観光地の売店で食べるものだから、味はそこそこであったが、西安市民は観光地に行くとこういうものを食べるんだということを体験できたからよしとしよう。

■華清池訪問記
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 華清池、兵馬俑は西安市の郊外にあり、西安市内からはバスで移動する必要がある。華清池は、西安市内から兵馬俑へと向かう道の途中にあるので、どちらへ行く場合も兵馬俑行きのバスに乗車すればよい。

方法1.西安駅から306路/914路バスに乗る
IMG_4516【2016.2.20】西安駅前

 西安駅の東側にバスターミナルがあるので、游5(306)あるいは914の標識を探す。

IMG_4519【2016.2.20】西安駅前

 多くの観光客がいて、しばらくの間、列を並ばなくてはならない。料金は車内で、乗務員に行き先を告げてから支払う。道路の混雑状況によって左右されるが、華清池までの所要時間は約1時間、兵馬俑までの所要時間は約1時間20分である。

方法2.地下鉄1号線半坡駅から307路バスに乗る
IMG_4361【2016.2.19】半坡站

 地下鉄1号線の東の方まで行ってから、バスに乗り換える。半坡駅は駅そのものは綺麗だが、駅周辺はというと目下、開発中であまり整備されていない。B出口を出ると円形のロータリーがあってバス停があるので、そこから307路バスに乗る。

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【2016.2.19】307路バス

 なおこのバスは、地下鉄1号線の紡織城駅の近くにも停車するためそちらで乗り換えてもよい。半坡站からの所要時間は華清池まで約50分、兵馬俑まで約1時間20分である。
 どちらが便利かというとそれは宿の所在地などによるが、西安駅を発着する306路/914路バスはもっぱら観光用で西安駅を起点とするため必ず座ることができ、発着便数も多く、また、停留所が少ないため速い。一方、307路は一般の路線バスであるため、停留所の数が多く、遅い。また、半坡站や紡織城駅はこの路線の起点ではないため座れない可能性がある。つまり、西安駅を発着するものを利用する方が無難ともいえそうだ。
 ちなみに現在、地下鉄1号線を東方へと延伸する工事が進行中で、2020年を目標に、華清池や兵馬俑まで地下鉄で行けるようになるという。西安の観光はこれからますます便利になるだろう。

■華清池訪問記
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■兵馬俑訪問記
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#0177
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