地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

 成都から丹巴までは約300kmほどの距離がある。
 成都を出発したバスは、都江堰までは平地を、高速道路を走り続ける。
 都江堰の北西あたりで高速道路を降り、一般道に入る。平地が終わり、景色は突然、山岳地帯 のそれにとって変わる。ここまでが約70kmほどの距離で、残り230kmの道はひたすら山間の道ということになる。

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【2017.11.16】車窓

 このあたりは汶川県映秀鎮というところで、2008年5月12日に発生し、死者数9万人を数えた四川大地震で大きな被害があったところである。当時の全人口である1万人のうち、7700人が死亡している。

IMG_6206【2017.11.16】車窓

 それは、つい10年前に起こったことなのだ。

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【2017.11.16】車窓

 車窓から見える建物は、全てが新しい。

IMG_6212【2017.11.16】車窓

 それにしても、落石が怖いところである。

IMG_6214【2017.11.16】車窓

 もし走行中に大地震があったら、落石でバスは潰れてしまうだろう。

IMG_6220【2017.11.16】車窓

 徐々に高度をあげていく。

IMG_6226【2017.11.16】車窓

 高度差のため、時折、耳が痛くなる。
 出発してから2時間半ほどが経ってから、昼食休憩の時間となった。

IMG_6229【2017.11.16】有間客桟周辺

 駐車場で、先行していた成都発丹巴行きのバスとすれ違った。
 昼食休憩を終えて、また丹巴方面へと向かうようだった。

IMG_6232【2017.11.16】有間客桟周辺

 いつ休憩を終え出発するのかも分からなかったから、食堂では食べず、水と果物だけを買って、バスで出発を待つことにした。

IMG_6233【2017.11.16】バス

 その小売店と食堂と宿を兼ねた施設には、有間客桟と名付けられている。

IMG_6236【2017.11.16】有間客桟

 それを英訳したら、たしかに「There is an inn.」となるが、これでは店名にはならない。
 そして、看板には日本語で「いらっしゃいませ」とある。四川省の山奥で、日本人が歓迎されている(笑)

IMG_6235【2017.11.16】有間客桟周辺

 曇っていて、ひんやりとしている。

IMG_6239【2017.11.16】有間客桟周辺

 30分ほどしてからまた、バスは出発する。

IMG_6241【2017.11.16】車窓

 車内には、中国人しかいなかった。
 隣に座っていた男は、南京からやってきて、旅行で一人、丹巴へ向かっているという。しかし、英語がほぼ分からない彼と、中国語がほぼ分からない僕とでは、コミュニケーションは盛り上がらなかった。

IMG_6243【2017.11.16】車窓

 高度が上がり、気温が低くなっていくのか、紅葉した木々が見えるようになる。

IMG_6250【2017.11.16】車窓

 標高が上がるにつれて、雲は少しずつ晴れていく。

IMG_6260【2017.11.16】車窓

 もうすでに2000mを超えて、3000mの地点を目指そうとしている。

IMG_6263【2017.11.16】車窓

 いくら走っても、町らしい町は見当たらない。

IMG_6266【2017.11.16】車窓

 ひたすら山間を行く。


 早朝に起こされ、茶店子バスターミナルへと向かう。
 20代前半にも見える若いお母さんが、オート三輪を運転して、僕をバスターミナルへ連れていく。成都では、オート三輪がよく、利用されているもようだ。

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【2017.11.16】バスターミナル周辺にて

 すでに午前7時半になろうとしていが、成都は中国西部にあるためか、まだ暗かった。

IMG_6188【2017.11.16】茶店子バスターミナルにて

 2017年11月時点では、茶店子から丹巴までのバスは、
 
 午前8時発
 午前9時30分発

 の1日2便が存在する。運賃は131元(約2230円)だ。
 午前7時半の時点ではすでに午前8時半の乗車券は売り切れていて、午前9時半の便に乗らざるを得なかった。その便ですらもう残り座席数が11となっていて、希望の時間のバスには乗れなかったものの、次の便の乗車券を確保できたことは幸運だったと思う。下手をしたら、乗車できなかったかもしれない。

20171116茶店子丹巴

 成都から丹巴へと向かうバスの乗車券は、できることなら出発する前日に確保されたい。

IMG_6190【2017.11.16】朝食

 皮蛋粥と、油條(揚げパン)を食べながら、2時間をつぶす。

IMG_6191【2017.11.16】バスターミナルにて

 バスターミナルには、袈裟をまとったチベット僧などがいて、いよいよチベット族自治州へ向かうのだと、心が高鳴りする。

IMG_6196【2017.11.16】バスターミナルにて

 バスの車体には、チベット文字が書かれている。

IMG_6198【2017.11.16】バスターミナルにて

 バスは、展望席があるような、立派なものだ。

IMG_6199【2017.11.16】車内にて

 事前に確認していた情報によると丹巴へは、標高4000mに肉薄する峠道を通っていくとあったのだが、あまりにも立派なバスであるため、いまいち実感がわかない。
 車内に酔い止めか、それとも、高山病かの薬を売りに、おばさんが入って来て、また出ていく。

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【2017.11.16】車内にて

 定刻から10分ほど遅れて、午前9時40分にほぼ満員になったバスは丹巴へと向けて成都を出発したのであった。


 成田空港から四川航空で成都へと向かうのは、 2016年5月に成都経由で雲南省麗江に向かった時、2016年9月に成都経由で新疆ウイグル自治区カシュガルに向かった時に次いで、これで3回目となる。

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【2017.11.15】成田空港にて

 今回は、東京からバンコクへと向かうのだが、経由地の中国・四川省で4泊をする。

IMG_6153【2017.11.15】搭乗券

 搭乗券の裏には、秋の九寨溝の風光明媚な自然景が印刷されている。
 今回の目的地は九寨溝ではなく、成都およびカンゼ・チベット族自治州の丹巴である。

IMG_6155【2017.11.15】四川航空

 四川航空の成田・成都線は就航した2016年1月以来、週4便で運行されていたが、11月6日より週3便に減便された。

IMG_6156【2017.11.15】四川航空

 やはり日本人の乗客は少なく、ほとんどが中国人だ。

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 1年ぶりに搭乗した四川航空には、日本語の自動放送が加わっていた。

IMG_6159【2017.11.15】東京上空にて

 離陸する。

IMG_6161【2017.11.15】東京上空にて

 東京を離れていく。

IMG_6165【2017.11.15】機内食

 離陸してからすぐに、機内食が出てくる。
 四川省に拠点を持つ四川航空らしく、辛味を乗せてくれる。

IMG_6168【2017.11.15】名古屋上空にて

 飛行時間は5時間20分である。

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 東京から成都に向かう時、上海あたりが大体の中間地点になる。成都は内陸の、奥の方にある都市なのだ。
 旅行先について全く把握していなかったから、旅行ガイドなどを読みながら、時間をつぶす。午前0時50分に到着し、翌朝、茶店子バスターミナルから丹巴行きのバスに乗ることにしていたのだが、公共交通のない深夜に空港からいかにしてバスターミナルに行き、バスターミナル周辺のホテルに宿泊し、数時間の睡眠の後、本当にバスに乗ることができるのか、心配だった。事前の情報によれば、成都から丹巴へと向かうバスは朝の2便に限られているというので、逃すわけにはいかなかった。

IMG_6177【2017.11.16】成都空港にて

 成都空港に到着する。雨が降っている。
 定刻から40分ほど遅延している。

IMG_6179【2017.11.16】成都空港にて

 結局、午前2時頃になってやっと空港を出ることができた。
 空港には一般のタクシーが見当たらなかった。ある、白タクのドライバーに話しかけられ、茶店子バスターミナルまで乗せてくれると言ってくる。しかし、提示してきた価格は150元(約2550円)である。たしかに23kmほどと距離は離れているのだが、高い。交渉の末、120元(約2040円)にまで下がった。それでも一般のタクシーよりも高い。しかし、疲れていたし、これ以上の交渉する余力はなかった。
 車は清潔で、よかった。渋滞のない、20分ほどの移動で、茶店子バスターミナルに到着する。白タクが泊まったところにちょうど「住宿」というプラカードを持った男がやってきて、1泊100元(約1700円)だとアピールしてくる。すでに午前2時半を回っていて、ホテルを探す元気がなかった。

 僕 : 「外国人は宿泊できますか」
 男 : 「パスポートあるだろう。登記できるよ」

 つたない中国語でやりとりをする。それから、彼の車に乗って、宿へと向かった。
 しかしその宿は、団地の一室を客室として使っている、外からは見つけることが難しい、そういう類の宿であって、外国人の宿泊が認められているきちんとした宿には見えなかった。彼らは、お金さえもらえれば、それでいいのだろう。(中国国内では許可の与えられた宿泊施設しか外国人の受け入れはできない)

IMG_6183【2017.11.16】客室

 あまり清潔とは言えず、これで100元というのは高かったが、宿を探す気力が無かったのだから仕方がない。成都特有の高湿度な空気の中で、清潔とは言えない宿で寝ては疲れもとれそうではなかったが、心配しても仕方がない。とにかく寝るのだ。しかし、何が、馬到成功(何かをはじめたとたん、たちまちに成功することをいう)だ。こんな宿を経営していては、成功も遠いだろうが(笑)
 午前3時になって、やっと就寝する。しかし、3時間半後には起床しなくてはならない。ハードな、旅の始まりだ。


 池袋へ、蘭州ラーメンを食べに行く。
 向かったのは「中国蘭州ラーメン火焔山蘭州拉麺」の池袋店だ。平日の夕方、店内の大部分の客は、中国人で、店員の応対も中国語である。(しかしその店員は、中国語が通じないと分かると、日本語に切り替えてはくれる)

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【2017.11.13】メニュー

 漢方入り蘭州ラーメン(980円)を注文する。
 醤油ラーメンや、味噌ラーメンもあったけれども、蘭州拉麺専門店なのだからこれを食べないわけにはいかない。ちなみに蘭州拉麺はイスラム教徒である回族の料理であるから、豚骨ラーメンはもちろん、存在し得ない。
 麺は店内で、手打ちで作っていて、その様子をカウンター席から見ることができる。屈強な男たちがバンバンと、生地を手で打っている。気になるのは彼がマスクをすることなく、中国北方特有の大きな声で、厨房にいる他の料理人と雑談をしながら、生地を打っていたという点である。唾しぶきのいくらかは、きっと生地に入りこんでいるはずなのだけれども、そういうことを気にしていたらきっと、何も食べられなくなる。
 蘭州ラーメンが出てくる。

IMG_6138【2017.11.13】蘭州拉麺

 手打ちのもちもちした麺がおいしい。麺に、訪問価値があると思う。
 それから、羊肉串も注文する。

IMG_6144【2017.11.13】羊肉串

 かつて西安やウイグルで食べたもののように、スパイスがたっぷりついていて、現地のものと変わらない。
 現地と違うことがあるとすれば、お店が妙に清潔で、照明が明るいことだ。それだけは、中国の街角の古びたお店とは違う。

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 ちなみに店内では、ビールなどの酒類も提供される。イスラム教徒である回族の料理店で、アルコールを提供するというのはなんだかおかしかったけれども、酒類は利益率も高いというし、東京で飲食店を成立させるには仕方ないのだと思う。

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【2017.11.13】蘭州拉麺・火焔山にて

 慌ただしく、あまり長居できる雰囲気のお店ではなかったから、食事を終えて、すぐに出た。
 なおこの店舗は、もともと西川口にあるお店の系列店だという。

■中国蘭州ラーメン火焔山蘭州拉麺
 住所 : 東京都豊島区池袋2-47-7 フォーレセブンビル 1F
 営業時間 : 午前11時~午後3時, 午後5時~午後11時(ラストオーダー午後10時半)


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