地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

 ノンキャウは山間の町である。

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【2017.12.17】ノンキャウにて

 町中にはATMもあって、カードでラオスの通貨を引き出すことができる。

IMG_7923【2017.12.17】ノンキャウにて

 なお、この町からさらに奥に行くとなると、ATMはないそうだから、注意されたい。

IMG_7927【2017.12.17】】ノンキャウにて

 オウ川(ນ້ຳອູ)にかかる、大きなコンクリートの橋がある。

IMG_7929【2017.12.17】】ノンキャウにて

 ノンキャウはその川の、右岸と左岸にある町だ。朝は、鶏の鳴き声だけがあって、それ以外には特に音のない静かなところだ。
 ノンキャウを囲う山のうちの、一つに登ることにした。

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 大体の地図にはビューポイント(Viewpoint)として載っている、ファーデーン(Pha Daeng)山だ。

IMG_7933【2017.12.17】】ノンキャウにて

 町の中をしばらく歩いていく。

IMG_7940【2017.12.17】】ノンキャウにて

 そうすると、登山口につく。

IMG_7944【2017.12.17】入口

 外国人は20000kip(約150円)の入山料がかかる。

IMG_7946【2017.12.17】登山口

 山頂までは、1時間半ほどで着くという。

NongkhiawViewPoint

 集落の中を通ってから、その裏を上っていくようになる。

IMG_7947【2017.12.17】集落にて

 道は、舗装されていない。

IMG_7948【2017.12.17】集落にて

 もし雨が降ったら、ひどく滑りそうだ。

IMG_7950【2017.12.17】山道

 登っていく。

IMG_7951【2017.12.17】山道にて

 低い気温ではあったが、登っているとすぐに、体が熱くなり、いつの間にか汗をかいていた。

IMG_7952【2017.12.17】山道にて

 登るはじめてから20分ほどが経つ。

IMG_7955【2017.12.17】ノンキャウの町

 すると、眼下にノンキャウの町が見え始める。

IMG_7959【2017.12.17】ノンキャウの町

 オレンジ色、赤色、それから茶色のかわいらしい家々が見える。
 それにしても登山道がなかなか急で、すぐに息が上がってしまう。休みながら、少しずつ上がっていくことにした。


 まだ午前7時を回っていなかった。
 寒さで目を覚ました。11度まで下がっている。東南アジアといえば、寒さと無縁だとか、常夏といったイメージがあるけれども、ラオスには確実に冬がある。

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【2017.12.17】客室から

 客室からは、オウ川(ນ້ຳອູ)が見える。
 住民の足であるボートが行き交う。

IMG_7902【2017.12.17】Nong Kiau River Sideにて

 湿度が高い上に、陽射しが出ていないから、一層、寒く感じられる。

IMG_7905【2017.12.17】Nong Kiau River Sideにて

 どうやらラオスにも、「底冷え」というものがあるようだ。

IMG_7909【2017.12.17】ハイビスカス

 寒さのせいか、ハイビスカスの花も、元気がない。

IMG_7906【2017.12.17】Nong Kiau River Sideにて

 ふだん12月にも日中の気温が30度前後まで上がるバンコクに住んでいるから、久しぶりの寒さに体が驚いている。

IMG_7907【2017.12.17】Nong Kiau River Sideにて

 朝食を食べにいく。

IMG_7910【2017.12.17】ノンキャウの町

 ノンキャウの町と、オウ川を眺めながら、食べる。

IMG_7915【2017.12.17】朝食

 特にその場で作ってくれる、クレープがおいしい。

IMG_7917【2017.12.17】朝食

 クレープはつい、おかわりをしてしまった。

IMG_7919【2017.12.17】フルーツ

 バナナ、マンゴー、パパイヤ、ドラゴンフルーツなどのフルーツを食べる。
 11度と気温が低いので、たくさん食べると体を冷やしてしまいそうだった。

IMG_7918【2017.12.17】ノンキャウの町

 この日、宿泊客は僕を除いてみな欧米人で、特にフランスからの観光客が多いようだった。ルアンパバーンやヴァンヴィエン、ヴィエンチャン方面は韓国人観光客のすがたが目立ったけれども、ルアンパバーン以北となると韓国人観光客はとたんに目につかなくなる。
 お腹いっぱいにしてから、ノンキャウの町に出かけてみることにした。


 ノンキャウに到着したころにはすでに、日没していた。
 ノンキャウ(ຫນອງຂຽວ)では、町の中心部ですら電波が通じなかった。ただこれは、beelineという、ラオス国内では最大手ではない通信会社のSIMカードで通信をしていたから起こったことであり、LaoTelecomやETLのSIMカードを購入していれば通じたようである。Google Mapも見られない状態だったが、事前にプリントアウトしておいたホテルの予約確認書を見ながら、10分ほど歩いて、宿(Nong Kiau River Side)に到着した。

 宿の人 : 「あら、来れたんですね。予想到着時刻を過ぎていて、てっきりもう来ないのかと思って、名簿から名前を消しちゃいました」
 僕 : 「バスが満員で、臨時便の発車を待ったんです。それで、1時間半ほど遅れてしまいました」
 宿の人 : 「荷物はそのリュックサック一つだけですか。大きなカバンはないんですか」
 僕 : 「ええ。現在、バンコクに住んでいるので、このあたりでしたら2泊3日で訪れることもできます」

 ホテルは、欧米人が多いようだった。彼らは当然、大きな荷物を抱えてやってくる。僕のように身軽な恰好でやってくる外国人観光客は難しかった。
 おじさんが荷物を持って、部屋を案内してくれた。フランス語で「Merci」といいながら、チップを要求してくるから、くれてやった。

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【2017.12.16】客室にて

 ラオス式の装飾がとても、美しい部屋だった。

IMG_7872【2017.12.16】客室にて

 とても清潔でよい。

NongkhiawRiverSidejpg

 川沿いにあるリゾートである。カードには細かい住所の記載はなく、緯度と経度の記載がある。スマートフォンが普及した今、旅行者にとっては便利だと思う。一泊60ドルだった。
 夕食を食べに、町に出る。

IMG_7883【2017.12.16】Coco Home Bar & Restaurantにて

 Coco Home Bar & Restaurantという川沿いのレストランで、夜の川を眺めながら、夕食を食べることにした。

IMG_7881【2017.12.16】Coco Home Bar & Restaurantにて

 1品あたり30000kip(約400)円程度と、リーズナブルだと思う。

IMG_7886【2017.12.16】ノンキャウ・サラダ

 ノンキャウ名物が食べたくて、ノンキャウ・サラダという、ノンキャウの地名が入っているメニューを注文する。

IMG_7888【2017.12.16】空心菜の炒め

 それから、空心菜の炒めがおいしいからと、店員に勧められる。

IMG_7889【2017.12.16】もち米

 主食はもち米にしたが、サラダと野菜炒めともち米という、はからずもベジタリアンな健康食になってしまった。味はよかったし、お腹いっぱいになった。

IMG_7891【2017.12.16】ブーゲンビリア

 気温は20度を切り、15度近辺まで落ちていたと思う。そこに、川からの風が吹いて、寒かった。
 この町は夜になると特に、するべきこともない。さっさと宿へと戻り、寝てしまった。


 ルアンパバーンから140km先にあるノンキャウへと向かうミニバンは、僕とギターを持っていたフランス人のカップル、それから、ラオスの人々を乗せていった。

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【2017.12.16】ルアンパバーン北バスターミナルにて

 僕は、車窓を眺めていた。

IMG_7805【2017.12.16】ルアンパバーン北バスターミナル周辺にて

 たくさんの、中国語簡体字が見える。いかにたくさんの中国資本がラオスに流れこんで来ているのかが、よく分かる。
 ルアンパバーン郊外では、鉄道の建設現場が見える。

IMG_7807【2017.12.16】高速鉄道建設現場

 雲南省昆明から伸びてきて、すでに、山を貫通するトンネルなどが完成しつつあるようだ。上海や北京から、雲南省昆明はすでに高速鉄道で連結されているが、それがさらに南へと延伸されるのである。この鉄道が完成すれば、上海や北京と、ルアンパバーンが連結される。さらには、ラオスの首都であるヴィエンチャンが連結される。さらに未来には、ヴィエンチャンからタイ王国の首都バンコクへと高速鉄道は連結され、いつかはさらにマレーシア、シンガポール方面へと連結されていく。途方もなく先の話のように思えるが、すでにルアンパバーンに構造物が出現していることを考えると、もはや「途方もなく先」とも言っていられないかもしれない。
 それにしても工事現場はラオス国内でありながら、中国語(簡体字)ばかりが目立つ。ラオ文字はとても小さく書かれていて、遠くからは目立たない。この工事現場一つだけ見ても、中国が、自国の利益のために触手を伸ばしている、そう思われても仕方がないのではないか。それはあたかも、中国の植民地であるかのように見える。

IMG_7817【2017.12.16】車窓

 ラオスは、中国の隣国である。

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 しかし、人口13億8000万人を誇る中国に対し、ラオスは人口700万人にしかならない。人口の格差は200倍近くになる。その事実を前に、対等な関係をどう築くことができようか。

IMG_7815【2017.12.16】車窓

 窓を開けていると、風が冷たく感じられる。ルアンパバーンも気候区分場は熱帯であるが、12月になると落葉する木々もあって、冬といった趣である。

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 中国によるインフラ投資は鉄道だけでない。

IMG_7827【2017.12.16】水力発電所建設現場

 「南欧江一級水電站」とあるが、水力発電所とするためにダムを建設している現場である。

IMG_7824【2017.12.16】水力発電所建設現場

 「南欧江」というのは、オウ川(ນ້ຳອູ, ラオス語でナム・ウー)のラオス語の発音を、中国語で表記して、最後に「江」をつけたものだろう。「南」はラオス語で「ナム(ນ້ຳ)」となる部分に当たるから、「南欧江」とすると川を意味する文字がふたつ入ってしまい、二重翻訳になってしまうが、そうなっている。
 建設は、中国電建という企業がおこなっている。撮影はできなかったが、このダムの周辺にはこの地で土木作業に携わる中国人労働者の宿舎と見られる建物があったり、近くの村にはビザの手続きを代行する会社のオフィスなどがあったりして、中国さながらだった。

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 ラオスが土地を提供し、中国がそこで経済活動をおこなっている。

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 それは、興味深い現場である。

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 車内ではフランス人のカップルが、ギターを弾いて見せたりと和やかだった。

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 カップルの男はあいさつ程度の日本語ができるそうで、僕に向かって、試したがっていた。

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 その流れで英語で、少し、話も交わした。

 僕 : 「どこから来たんですか」
 フランス人男 : 「パリです」
 僕 : 「旅行ですか」
 フランス人男 : 「違う。ここに来るのは、2回目なんだ。今回は特に、予定を立てないで移動している。期限はない。だから、旅行ではなくて生活というべきだ」

 旅行ではなく、生活というべきだ、か。何をかっこつけたことを言っている。会話にいちいち、独自の人生哲学のようなものを挟んでくる人だったから、めんどうくさくて、会話をやめた。

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 途中の村で人を乗せたり、下ろしたり、積んだ荷物を届けたりといったことが繰り返され、なかなかノンキャウに到着しない。

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 日が暮れてしまう。

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 ルアンパバーンから110kmほど離れた、パック・モング(Pak Mong)という村だったが、こういった村にまで中国の人々が進出しているのだから、ラオス北部における中国の存在感は隅々にまで渡っていると言えよう。そういう状況に対し、ラオスの人々は何を考えているのだろうか。

IMG_7859【2017.12.16】車窓

 食堂の中国語名が「餐廳不滿」となっている。何か、不満でもあるのだろうか(笑)
 結局ノンキャウには、ルアンパバーンを出発してから、4時間と少しほどで到着したのだった。


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