高度はいよいよ3000mを超えて、高度4000mへと向かう。

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【2017.11.16】車窓

 谷間ばかりを走っていた気がするが、このあたりまで来ると、山の中腹、あるいは高いところを走っている。

IMG_6270【2017.11.16】車窓

 車内は静かだった。

IMG_6274【2017.11.16】車窓

 すでに成都の出発から3時間半が経っていた。

IMG_6280【2017.11.16】車窓

 乗客はくたびれていたし、ある人は峠道のカーブの連続に車酔いをしていたし、高山病の症状があった乗客もいたと思う。僕に関していえば、そのいずれの症状もなかった。

IMG_6284【2017.11.16】車窓

 徐々に、樹木が減っていく。

IMG_6286【2017.11.16】車窓

 向こうには、雪山のすがたが目に入る。

IMG_6289【2017.11.16】車窓

 そして、森林限界を迎える。

IMG_6296【2017.11.16】車窓

 そのまま標高4000mの峠を越えていくのかと思いきや、標高3850mの地点で、長いトンネルに入ってしまった。新しくできたトンネルで峠道をショートカットしてしまうらしい。標高4000mを越える峠道は旧道となってしまったようだ。この長いトンネルの存在は、成都から四姑娘山、丹巴方面への所要時間を大幅に短縮しているものと思われる。
 トンネルを出ると、次はひたすら、下り坂だ。

IMG_6297【2017.11.16】車窓

 しばらくすると、四姑娘山鎮という町が現れる。成都から、4時間半ほどで到着する。前述のトンネルが開通していないころに発行されたと思われる旧来のガイドブックには、成都からバスで7時間ほど時間がかかるとあるが、2017年11月時点では昼食休憩を含めても、4時間半で到着するようになっている。

IMG_6302【2017.11.16】トイレ休憩

 どうやらこの辺りは四姑娘山観光の拠点となっているようで、宿泊施設が多い。町とはいっても、幹線道路沿いに建物が並んでいるだけであって、町らしい広がりはない。

IMG_6305【2017.11.16】トイレ休憩

 四姑娘山鎮から先の区間では、ギャロン・チベット族の大小の町や村を通過しながら、丹巴へと向かうことになる。
 成都から190kmほどの距離をすでにやってきて、あとは110kmを残すのみだ。

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 190kmを4時間半でやってこられたのだから、残り2時間半で到着できるものと思っていた。

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 しかし、そうは行かなかった。

IMG_6325【2017.11.16】車窓

 町や村を通るために、交通量が増える。

IMG_6330【2017.11.16】検問

 途中、検問もあって小休止を余儀なくされたりする。
 検問は、バスの中に警察官が乗ってきて、乗客が提示した身分証の情報を警察官のスマートフォンで撮影し、登録するというものだった。僕は、パスポートを差し出したが、そのパスポートは開けることすらされずに、返却されてしまった。どうやらこの検問は、中国人だけが対象であって、外国人は対象にならないようだ。
 また、バスは進むが、今度はひどい渋滞があって、小一時間ほど停車を余儀なくされる。

IMG_6338【2017.11.16】渋滞

 小金県中心部での道路工事が、その渋滞の要因のようだった。

IMG_6345【2017.11.16】車窓

 景色は美しいのだけれども、もう、くたびれていた。

IMG_6347【2017.11.16】車窓

 日が傾き始める。
 結局、丹巴に到着したのは、成都出発から8時間半が経過した午後6時過ぎだった。丹巴では、市街地の東側つまり市街地に入る橋付近と、市街地の西側にあるバースターミナル付近で乗客を降ろすから、目的地に近いところで下車するのがよいだろう。