丹巴は、突然、出現する人口密集地域だ。

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【2017.11.16】丹巴県中心部

 谷間のわずかな土地に、建物が密集して建てられている。

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【2017.11.16】丹巴にて

 宿泊先は丹巴県中心部ではなく、郊外の中路郷にあった。
 バスでやってきた道を少し戻り、山道を上がっていかなくてはならない。12kmほどの距離であるが、標高1900mほどの中心部から、標高2300m以上の中路郷まで400mほどの高度差を登らなくてはならない。
 丹巴には、たくさんのタクシーが行きかう。空車表示のタクシーをとめて、行き先が中路郷であることと宿泊先の名を告げる。中路郷までは100元(約1750円)で行くとのことだった。
 空車表示であったタクシーにはすでに、女性の乗客がいた。どうやら、このあたりのタクシーはすでに客を乗せていても、相席が可能ということを示すために「空車」を表示しているようだった。
 タクシーに乗るとまず女性の目的地に向かい、それから中路郷へ向かうこととなった。女性がくしゃみをすると、タクシーの運転手は「風邪をひいたのか」と言ったりと、紳士だった。訛りの強い四川話を話しているため、聞き取れることはほとんどなかったが。
 途中、橋が工事中で通行止めになっていたりして、遠回りを余儀なくされた。細い山道を、車体をがりがりと削りそうにしながら、上っていった。すでに日が沈んで、運転は楽ではない。
 運転手とともに「丹巴聖地映像文化主題客桟」の標識をヘッドライトで探しながら、正しい道を探していく。
 大体30分ほどで、宿に到着する。

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【2017.11.16】丹巴聖地映像文化主題客桟にて

 我ながら、すごいところにやってきたと思う。

IMG_6354【2017.11.16】丹巴聖地映像文化主題客桟にて

 宿で、夕飯を出してもらう。
 何がこの地域らしいかと聞いたら、ヤク肉のスープがこの地域らしいものだとすすめてきたので、それを作ってもらうことにする。50元(850円)ほどだ。20分ほど部屋で休んでから、降りてこいという。

IMG_6355【2017.11.16】夕食

 20分後降りると、夕食の用意ができていた。
 なかなかの量がある。

IMG_6365【2017.11.16】ネコ

 食べていると、足元にネコがやってきた。ヤクの肉が食べたいのだろうか。肉のかけらを与えると、さっと飛びついて食べ、「にゃあ」とないて、次をねだってくる。かわいらしいから、一切れまた投げてやるとさっと飛びついてまた、「にゃあ」とないて次をねだってくる。野菜をあげてみると、一体それが何なのかと気にするそぶりはするが、結局は食べずに、また、肉をねだってくる。やはり、ネコは肉食動物なのだ。しかし、たくさんあげていては、僕の食べる分がなくなってしまう。
 とてもおいしかった。
 客室に戻るが、とにかく寒い。11月中旬にもなれば、標高2300mの村は寒い。分厚い布団を被って、さっさと寝てしまった。成都から丹巴までの移動だけで、1日が終わってしまった。