展望台で写真を撮っている間、タクシードライバーの男は村のおばあさんたちと話をしていた。

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【2017.11.17】甲居村にて

 彼らは、チベット語というよりは四川話を話していたと思う。もしくは、四川話とチベット語のバイリンガルだったかもしれない。

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 朝にはこごえるほど寒かったが、昼になると20度近くまで上がり、暖かい。

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 内陸の、山間部にあるからか、日較差が大きいのだ。

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 次に、タクシードライバーの案内で、彼の友人宅を見せてもらえることになった。

IMG_6606【2017.11.17】ギャロン・チベット族の家

 その時、その友人は、家にいなかった。

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 タクシードライバーの友人はちょうど、家に戻ってくるところだったという。
 タクシードライバーとともに家に入ると、その友人の父親が出てきたのだが、不明瞭な発音で、「金を出せ」というようなことをいう。

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 10元札を見せると、「たった10元か。出ていけ」というようなことを言う。タクシードライバーは、友人の父親に何かを言う。それは、聞き取れなかったが、そのやり取りを終えた後、タクシードライバーは僕に対して「お金を出さないで入ろう」という。タクシードライバーの言う通り、中に入ろうとすると、友人の父親はどこからか鍬(くわ)だったか、鋤(すき)だったかを持ってきて、威嚇してくる。さすがに、家の外に引き下がって、タクシードライバーの友人の到着を待つことになった。

タクシードライバー : 「痴呆」

 自分の頭を指さしながら、あのおじいさんは頭がおかしくなっているんだと説明した。
 タクシードライバーの友人が来て、ようやく家に入れた。中には土足で入る。

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 民族的な意匠で鮮やかな住宅である。

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 写真を自由に撮りなさいと言ってくれた。

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 ちょうど、とうもろこしを干していた。

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 丹巴のギャロン・チベット族の村で11月中旬は、そういう季節なのだろう。

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【2017.11.17】ギャロン・チベット族の家

 唐辛子も干されている。

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【2017.11.17】ギャロン・チベット族の家

 とても、大きな唐辛子だ。

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 居間でしばらく、お茶を飲ませてくれた。

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 タクシードライバーの友人が、スマートフォンの翻訳機能を用いて、どこから来たのか、一人で来たのか、景色は美しいかということをきいてくる。
 それにしても、テーブルも、絨毯も、何もかもがギャロン・チベットの意匠である。ギャロン・チベットの人々は、自文化に対する誇りが強いのだろうか。いくら僕が日本出身だからといって、家にあるもの全てに、日本的な意匠のものを採用しようとは思わないのだが、この村では何もかもをギャロン・チベットの色に染め上げる。

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【2017.11.17】ギャロン・チベット族の家

 とても、貴重な経験だった。

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 最後にいくらかのお金を渡そうとしたが、丁重に断られた。
 こうして、甲居村での2時間弱の滞在を終えた。