二時間弱の甲居村での観光を終えて時刻は午後3時前だった。
 タクシードライバーに、梭坡郷に行ってみないかと提案を受ける。100元(約1700円)にさらに50元(約850円)を追加すれば行ってくれるという。せっかくだから、行くことにした。

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【2017.11.17】梭坡へ

 梭坡は、丹巴県中心部から南東方向に6kmほど行ったところにある。

 タクシードライバー : 「梭坡にはたくさんの碉楼がある。その碉楼を川の反対側から眺める展望スポットに行くか。それとも、村に直接入ってみるか。二つの場所は、川を挟んでいて、お互い行き来はできないから、どちらかに行くことになる」
 僕は、村に直接入ってみることにした。

IMG_6670【2017.11.17】梭坡にて

 甲居へ行くときは、アスファルトできれいに舗装された道を進んでいったが、こちらへは未舗装の道を進んでいく。
 梭坡(Suopo)というのはチベット語で「モンゴルの人々」を意味する言葉で、かつて、モンゴルの人々がこのあたりで遊牧生活をおこなっていたという。

IMG_6677【2017.11.17】梭坡にて

 観光地の知名度としては甲居の方が高いが、梭坡は碉楼の数で優っている。

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 郷内には175もの碉楼があるが、その中心部に80ほどの碉楼が集中している。
 甲居村のある聶呷郷は27にしかならない。(なお宿泊していた、中路郷には88があり、碉楼を目的に観光をするというのであれば、甲居よりも梭坡や中路の方がよいということになる)

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 タクシーを降りる。

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 碉楼は古いもので2000年近いものもあるというが、現存するものの大半は清代に建てられたという。

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 碉楼は、籠城のできる櫓(やぐら)であるが、もう、使われることはない。

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【2017.11.17】梭坡にて

 しかし、碉楼を未だに保有しているということが、一族にとって歴史の証であり、名誉であることから、取り壊すということはないようだ。

IMG_6688【2017.11.17】梭坡にて

 碉楼のほとんどは四角形であるが、梭坡にはめずらしい八角形の碉楼がある。

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【2017.11.17】梭坡にて

 八角碉と呼ばれている。

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 丹巴の碉楼には、四角形や八角形のもの以外にも、五角形のものや十三角形のものもあるという。

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【2017.11.17】梭坡にて

 堂々として、美しい。
 それにしても丹巴に来て、梭坡の八角碉を見ずにして帰ることはできないと思う。