旅先では思う存分寝たいものだが、ムアンゴイではそうはいかなかった。
 午前6時前には目を覚ましてしまった。夜明け頃だろうか、寺院から聞こえ始めた民族音楽(録音したものが寺院からながされている)。それから、けたたましい、鶏の鳴き声。一度目が覚めると、寒さによって、二度寝ができない。
 仕方なく、シャワーを浴びて、朝の集落を散歩することにした。

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【2017.12.18】ムアンゴイにて

 ちょうど、托鉢の行列を見ることができた。

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 夜明けからすでに、人々の活動が始まっている。

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 ムアンゴイは外国からやってきた観光客の多いところではあるが、朝に関していえば、観光客が少なく、地元の人々の生活をよく見ることができる時間帯ということになる。

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 すでに朝市が賑わっている。

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 朝市は寺院を北端とする、ムアンゴイの中心的な南北の通りではなく、それと直行する東西の通りに賑わう。東西の通りは、川と東端とする道だ。

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 ムアンゴイの集落に、これほどたくさんの人がいたとは思えないほどの賑わいだった。

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 しかし、川の方へ行ってみると、朝市で買ったものを持ってボートを待つ人たちがいたから、この朝市というのはオウ川沿いにある周辺の集落の人々もやってくる、そういう朝市であることが分かった。なるほど、人が覆いのである。それらの人々は夜明け前からボートに乗ってムアンゴイにやってきては、物を売ったり、買ったりして、帰っていくのである。

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 僧たちが、寺院へと戻っていく。

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 宿の朝食は7時半を過ぎてからの提供となるそうだったから、朝市で何か食べるものを探すことにした。

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 バナナケーキを売っていたから、それを2袋ほど買い求めた。

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 バナナケーキをほおばりながら、集落を散策する。

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 人々は、焚火を囲んでいる。
 草の上には、動きの鈍い蛇がいる。

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 村人は棒でつついても、逃げ出さない蛇のようすを示しながら言う。
 
 村人 : 「この蛇は寒さで動けなくなっているんだ。ほらみろ、スマートフォンの天気予報によれば今、ムアンゴイの気温は9度だ。ムアンゴイで10度を下回ることは、一年に数回、あるかないかだ。君は、どこの出身なんだい」
 僕 : 「東京」
 村人 : 「東京の、冬の朝の気温は何度だい」
 僕 : 「0度前後。氷点下になることもある」
 村人 : 「今のムアンゴイより寒いのか!」

 とはいえ、防寒の用意がある冬の東京と、防寒が手薄い冬のムアンゴイの寒さは、どっこいどっこいだと思う。ムアンゴイの冬は、僕にとって、十分に寒い。