夜の西安は、ライトアップが美しい。鐘楼や鼓楼や、城壁といった史跡がどれもライトアップされて、昼とはまた違う姿をみせてくれる。

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【2016.2.19】鐘楼

  大都市だから、夜にも露店などが出ていて、広場にはたくさんの人が集まっている。夜の観光もなかなかいい。

IMG_4480【2016.2.19】鐘楼

  どうライトアップするのが一番美しいのかということを、よくわきまえているような照明だ。

IMG_4482【2016.2.19】鼓楼

 ただ、僕は、西安の夜を積極的に楽しむほどの体力は毎晩、残されていなかったのは残念だった。
 鼓楼の近くに、同盛祥というレストランがある。入ると、回族の食事のようすを表した銅像がある。

IMG_4483【2016.2.19】同盛祥にて

 西安人の主食、饃とよばれるパン(あるいはピザ生地のようなもの)を、手で小さくちぎり、お椀に入れている。西安には、泡饃と呼ばれる食べ物があるのだが、焼いてから日にちが経ち硬くなって食べにくくなった饃を手で小さくちぎりお椀に入れ、そこに牛肉のスープを注ぎ、お肉を添えて食べる。特に羊肉を添えた、羊肉泡饃が有名なのだ。また、辛味やらっきょうなどを加えて食べたりもする。
 店内はフードコート形式で、まず、料金がチャージされたカードを購入し、配膳台ではカードで支払う。カードにチャージした料金が使いきれなかったら、最後に、払い戻しを受ければよい。

IMG_4485【2016.2.19】包子

 牛肉の入った包子。

IMG_4488【2016.2.19】皮蛋

 それから、皮蛋。

IMG_4489【2016.2.19】胡瓜

 さっぱりとしたものを食べたかったから、胡瓜。

IMG_4491【2016.2.19】蒸し餃子

 蒸し餃子。なお、回族料理のレストランなので、牛肉が入ったものとなる。日本人にとって(そして多くの中国人にとっても)食べなれた、豚肉の入った餃子は提供されていない。
 そして、羊肉泡饃。このレストランでは、すでに小さくちぎられてお椀に入った饃が渡され、机の上の番号の書かれた受け皿と一緒に、スープを入れてもらうカウンターに持っていきなさいということだった。それからしばらく座席で食事をしていると、店員が持ってきてくれる。このシステムはやや分かりにくく、多くの中国人も、混乱しているようすだった。

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【2016.2.19】羊肉泡饃

 羊肉泡饃はスープをたっぷり吸った、重みのあるパンによって、ずいぶん、お腹にたまる一品だった。これひとつでも、かなりの満腹感があるはずだ。
 ところで、皮蛋を除いて、どれもひどく塩辛かった。胡瓜ですら!西安で食べる料理は塩辛いというのに例外はないのだろうか。羊肉泡饃は饃が食塩水に浸されているような気がするほど塩辛くて、食べ残しそうになった。僕が、塩辛いものが苦手なだけなんだろうか。西安の食文化はなかなか豊富だとは思うのだが。
 最後に、黄豆糕を食べる。

IMG_4498【2016.2.19】黄豆糕

 ほんの少しの甘みがある、豆やらカボチャをすりつぶしたものだったと思う。
 なお、店内では飲料が販売されてはいるものの、値段は高い。事前に、外で買ってきてから持ち込むのが賢明だろう。

■同盛祥
 住所:西大街5号
 営業時間:午前8時~午後10時
 鼓楼から徒歩すぐ

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 この話は食べ物の話と一緒に書くのがためらわれて下に別枠として記述することにするが…。西安滞在中、尿の色がひどく、濃い色をしていた。毎日、ペットボトルの水を4本、5本程度、飲んでいたから、体内の水分が不足するわけがないと思っていたんだけれども、それでも不足しているのをみると、過剰な塩分摂取が原因になっていると思われる。今思うと、西安の料理に体は適応できていなかったのだろう。