三号坑へと行く。こちらはこじんまりとしているが、始皇帝と少数精兵の兵隊たちが命令をくだす、参謀本部のような場所だったという。鹿などの動物の骨で、占いをおこなう部屋や…。

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【2016.2.20】三号坑にて

 少数精鋭の身分の高い兵隊たちが置かれている部屋がある。俑の数は、1号抗と比べるとずっと少ない。

IMG_4581【2016.2.20】三号坑にて

 これもまた、古代に中国に関する一流の史料なのである。

IMG_4585【2016.2.20】三号坑にて

 次に、二号抗へと行く。こちらに関しては、復元はまださほど進められていない。復元をしないところに関しては、風化して俑が痛むのを防ぐため、上に土を被せてあり、内部はみえないようになっている。

IMG_4590【2016.2.20】二号抗にて

 展示室がある。

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【2016.2.20】兵士俑

 今まで発見された兵馬俑は数千にものぼるが、この俑だけが唯一、完全な姿で発掘されたものだそうだ。

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【2016.2.20】兵士俑

 裏手に回ってみると、その靴に驚かされる。

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【2016.2.20】靴

 しっかりと滑り止めがほどこされている。紀元前3世紀にもこのような技術があったのか。靴というものは2000年を経ても、あまり進化していないのだろうか。
 青銅で作られた、馬車がある。

IMG_4603【2016.2.20】青銅の馬車

 実際に、始皇帝が乗っていたとされるものを青銅で忠実に再現したものとされ、2両が見つかっている。始皇帝の魂をあの世に運んでいくために作られたものだそうで、復元には1両あたり8年の年月がかかっているという。
 人が多くてゆっくりとは見ていられなかったんだけれども、馬たちの眼がほんとうに麗しくて、傑作だと思う。
 最後におみやげを買う。兵馬俑のミニチュアで、将軍俑、軍吏俑、立射俑、跪射俑、軍馬の5種類があるんだけれども、「軍吏俑」をチョイス。

兵馬俑・表

 店員の説明によれば、上の図、左の将軍俑が一番の人気で、偉い人になりたいとの願いをこめて買っていくそうだが、そういう願望は僕はあまりなかったから、頭がよくなることを願って「軍吏俑」を買った。100元(1750円)でやや高いのだが、これには理由がある。

兵馬俑・裏

 そのミニチュアは、復元の行程で構内から出てきた土を利用して作られたものだという。特別な粘土で、証明書付きなのである。この特別なミニチュアは兵馬俑構内でしか買えない。有料区域の外に出れば、同じような大きさのミニチュアを二束三文の値段で買えるが、せっかく兵馬俑までやってきたのだから、この特別なミニチュアを持ち帰り、時々、東京の自宅で観賞している。
 さあ、これで今回の旅行の全日程が終了した。あとは、空港へと向かって、日本へと帰るだけである。

■兵馬俑訪問記
#0169.華清池・兵馬俑への行き方
#0177
.兵馬俑訪問記 1
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