頂上にある金殿を拝殿してから下へと降りていく。無事に金殿までたどりつくことができたという安堵感と、拝むべきものを拝んでしまったというなんともいえないさびしさを心に抱いて。旅行にはいつもこの種のさびしさがつきものだと思う。達成感はいつも、さびしさとともにあるのだ。

IMG_3948
【2016.2.16】金頂

 ちなみにこの城壁内は通称、紫禁城と呼ばれている。

IMG_3950【2016.2.16】金頂

 周囲1kmあるという。

IMG_3963【2016.2.16】金頂

 城壁の外に出て一息つく。それにしてもよくもこんな高いところに構造物を作ったものだなと改めて思う。
 「五行糕」というものが売られている。体が温まりそうだからと、蒸し器から出てくる蒸気につられて、ひとつ買う。

IMG_3960【2016.2.16】五行糕

 万物は木火土金水という5つの要素からなるという中国の五行説に基づく何かなんだろうけれども、それ以上のことはよくわからない。

IMG_3967【2016.2.16】五行糕

 もっちりとした餅の中にぽろぽろとした甘い餡が入っていて、なかなかおいしかった。もうひとつ食べたかったなあ。
 下から見上げると、天柱峰にはりつくように建物が建てられているようすが分かる。

IMG_3970【2016.2.16】金頂

 これから参拝しようというたくさんの参拝客を横に下山する道を進む。午後1時半頃だったが、係員は「ここから頂上まで約3時間かかります」と言っていたので、朝からの登ってきてよかったと思う。昼過ぎに到着していたら時間の関係上、頂上にたどりつくことなく下山しなくてはならなかったはずだ。

IMG_3973【2016.2.16】金頂

 帰りはロープウェイを利用し、瓊台まで降りることにした。そこからシャトルバスに乗り、太子坡経由で南岩に戻り、南岩の宿に預けておいた荷物を受け取ってから武当山観光を終えるのである。

武当山地図

 ロープウェイは片道80元(約1380円)だ。

ロープウェイ表

ロープウェイ裏

 ちなみに、金頂から瓊台までは歩いて移動することもできる。約3.1kmの道のりだが高低差が大きいので、登るにも降りるにも時間はかかると思う。

IMG_3981【2016.2.16】金頂

 ロープウェイに乗り込むと、速度が結構早くて、あっという間に金頂のすがたは見えなくなってしまった。頑張って登ってきたのに、帰りはずいぶんあっけない。さようなら。
 瓊台には、武当山でも最大規模の道観(道教寺院における修行の場)があるのだが、残念ながら時間の関係上、見学することはできなかった。そのままシャトルバスに乗り込み、太子坡へと向かう。 

■武当山旅行記
#0148.武当山旅行記1 - 武当山へと入山する
#0149.武当山旅行記2 - ここは仙人の住む里か
#0150.武当山旅行記3 - 武当山で迎える朝
#0151.武当山旅行記4 - 南岩から金頂へと登っていく
#0152.武当山旅行記5 - 神秘の灰が降る金頂
#0153.武当山旅行記6 - 金頂で大吉を引く
#0154.武当山訪問記7 - 五行糕を食べてからロープウェイで下山する
#0155.武当山旅行記8 - 太子坡、そして下山