地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

2016年04月

 4月26日、朝。終日、雨の予報だったが、朝起きてみると、日差しが出ていた。

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【2016.4.26】板橋の朝

 台湾の街並みが好きなのは、それが生活感の塊だからである。

IMG_6850【2016.4.26】板橋の朝

 僕が好きな街並みというのは、こういう生活感がしっかりと滲み出しているものである。

IMG_6859【2016.4.26】MRT府中駅付近

 地下鉄に乗って、西門町まで行く。もうすでに空は分厚い雲に覆われ始めていた。束の間の晴れ間だった。
 あまりにも湿気がひどく、暑いので、髪の毛を切ってしまいたかった。そのため、美容院を探していたのだが、どの美容院も11時にならないと開かないようだった。そもそも午前10時過ぎの西門町、美容院のみならず、他のお店もほとんどが営業していない。台北の朝はどうやら遅いようだ。11時になるまで、西門町をぶらぶらと散策する。

IMG_6862【2016.4.26】西門町にて

 ドラッグストアである日薬本舗は、その製品の9割が日本製品であり、台湾北部でよく見かけられるものだという。
 それから、刺激的な壁画を見つける。

IMG_6866【2016.4.26】西門町にて

 11時になる。PS國際髮型旗艦店に入る。台北でよくみかける國際髮型というチェーン店の旗艦店なのだから、ひどいことにはなるまい。店舗はなぜか改装工事をしていて、本当に営業しているのかという感じであったが、受付には店員がいてきちんと営業しているようだった。英語で髪を切りたいと告げると、流暢というわけではないが、英語の話せる店員が出てきて、案内してくれた。店舗はなかなか広かった。同時に50人くらいを収容できるのではないだろうか。しかしまだ開店してから間もない11時であったので、客は僕しかいなかった。店内にはK-POPがかかっていた。
 Taiwanese styleと告げると、細かいことを質問されることなく、手際よくやってくれた。ひとつひとつ細かい注文をつけるつもりはなかったから、それでよかった。自分の髪を、外国の美容師の手に任せるというのはなかなか面白い体験だと思う。一体、どのように変身できるのか。これから髪を切るのは日本ではなく、旅行先でやってみることにしようか。僕が散髪を体験するのは、日本、韓国そして台湾の三か国目だ。日本と韓国は居住地であったから、旅行中に散髪するというのはこれが初めてである。
 シャンプーをしてから、20分ほどの散髪で仕上がった。バリカンとハサミを、なかなかの速度で操った。時々、櫛が頭皮にぶつかって、少し痛いことがあったけれども、速さゆえだろうか。僕はこういうことは気にしない。美容師とはどこの国から来たのか、台湾に来た目的は何なのかという外国人に出会ったら交わすであろう至極一般的な会話を交わした。
 シャンプとカットで449元(約1480円)だったから、安いと思う。会計する時になってから、その美容師が、少しの韓国語を話せるということが判明した。そのため、韓国語で少しばかり会話を交わしてから、店外へと出た。さっぱりとした。これで、台北の蒸し暑さを乗り切れそうだ。
 髪型はこうなった。

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【2016.4.27】散髪後

 これが台湾スタイルらしい。両サイドはしっかり刈り上げるが、トップは長めに残す。

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【2016.4.27】散髪後

 このような髪型にはしたが、観光地に行けば、大体、「Are you Korean?」と言われたので、台湾人として同化できてはいなかったようだった。
 そして、そもそも、KoreanではなくJapaneseであるが、台湾人にとって日本人と韓国人を区別するのは難しいらしい。3泊4日の旅行中、5回、Koreanだとか韓國人と言われたのである。

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【2016.4.27】散髪

 カットの技術はよいと思う。いや、僕は髪型に関していえば、あまりこだわりのない人間だから、あまり評価できるものではないのだが。

■PS國際髮型旗艦店
 住所:台北市萬華區武昌街二段72號3、4樓
 営業時間:午前11時~午後10時 


 新平市板橋区最大の夜市、南雅夜市の近くにある果物屋さんに立ち寄る。南雅夜市は外国人観光客のすがたが見当たらず、とてもローカルな感じがあるのでとてもよい。
 蓮霧(レンブ)が売られている。台湾では12月から5月がシーズンの果物だという。以前から気になっていたが食べたことがなかったので、買ってみた。

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【2016.4.25】レンブ

 冷やしたものを、水洗いする。

IMG_6838【2016.4.25】レンブ

 熱帯の果物らしいグロテスクさが、その見た目に感じられなくもない。

IMG_6840【2016.4.25】レンブ

 レンブは皮が薄いため、水洗いしてからそのままかぶりつけばよいのだが、断面がどうなっているのかを知りたくて、ひとつ、ナイフで切ってみた。

IMG_6846【2016.4.25】レンブ

 皮の周りが一番ジューシーで、中、いや芯というべきか、その部分はスカスカしている。種は有ったり、無かったりだ。
 その味については多くの人が「林檎と梨の中間のよう」だと説明する。その気持ちは分からなくはないが、林檎や梨ほどの果汁はないように思う。また、密度感に欠けていて、スカスカとしている。そして、熱帯の果実特有の独特の香りが少しある。林檎と梨の中間という表現では表現しきれていない。そもそも中間ではないと思う。でも、もし、温帯にある果物でこの果物を説明しなくてはならない時は、林檎や梨と言った名前を出さざるを得ないだろう。
 また、やや渋みを感じられたのだが、これはもう少し追熟させてから食べなくてはならなかったのが、僕が果物屋でいいレンブを選ぶ目が無かったゆえなのかは分からない。それでも、多くの人が「林檎と梨の中間のよう」だと説明するこの果物を味わうことができたのは、良い経験だった。皮ごとまるごと食べられる上、種もほとんどないので、渋みのないものにうまく出会えれば、気軽に食べられるよい果物であると思う。


 1年ぶりにあった台北で研究員をやっている日本人知人と、馬辣頂級麻辣鴛鴦火鍋で火鍋とする。2時間の食べ放題で、635TWD(約2100円)、平日の昼間だけは545TWD(約1800円)に割引になる。

馬辣

 まずスープを、

・馬辣麻辣湯
・蔬菜精力鍋
・東北酸菜鍋
・コラーゲン淡白鍋

の4つから選択する。馬辣麻辣湯と、コラーゲン淡白鍋とする。馬辣麻辣湯は中国四川省の味で一番人気だそうだが、しっかりと辛く味付けされているため辛いものが苦手な人は避けたほうがよいと思う。

IMG_6825【2016.4.25】注文

 具材は、テーブルで紙に書くことによって注文ができる。肉は、牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉がある。それから海鮮類、野菜、茸類、練物などがある。日本でお馴染みのものもあれば、日本では鍋にいれそうもないものもある。
 とりあえず牛肉、野菜や茸類を一通り注文してみる。油條(揚げパン)もある。これも、鍋にそのまま投入してよいのだろうか。少しばかり汁を吸わせてからとりあげて食べてみると、なかなかおいしい。

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【2016.4.25】鍋

 野菜には、トマトなんかも含まれている。トマトも鍋に投入していいのだろうか。投入していいのだろう、いけっ。ブロッコリーやとうもろこし、レタスなども投入した。茸類や白菜、春菊は、日本と似たりよったりだと思う。

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【2016.4.25】鍋

 それから、海産物や練物を入れる。かにかまぼこやさつま揚げのような日本でお馴染みのものもあったが、鴨血(アヒルの血の煮凝り)、豬血糕(もち米を豚の血で固めたもの、韓国のスンデのようなもの)のような、中華圏らしい一品もある。

IMG_6832【2016.4.25】海鮮、練物類

 タレはセルフサービスでとりに行くことができる。和風ダレなどもあり、日本の味を楽しむこともできる。また、海外では珍しく、生卵なども置いてあり、器に生卵を溶いて、すき焼きのような食べ方を楽しむこともできる。
 鯛の大きな身が出てきたので、これを数十秒スープにつけて外にだけ火を通し、中を生な状態の、半生状態で和風ダレにつけて食べるのがおいしかったんだけれども、そもそも日本とは異なり、魚を生で食べることを想定していない台湾で魚をこのようにして食べるのは衛生的な問題があったかもしれない。後日、お腹が痛くなるようなことは起こらなかったが、今思えば、しっかり火を通しておくべきだったと思う。
 肉を食べに来たつもりだったのだが、肉以外のものがかなり充実しているので、肉はあまり食べなかった。飲み物や、台湾ビールなども飲み放題で、フルーツやスイーツも取り放題である。極め付きは、10種類程度のハーゲンダッツも食べ放題なのである。台湾ではハーゲンダッツの価格が日本より高いので、台湾在住の日本人にとっては馬辣のハーゲンダッツビュッフェはなかなか重宝するものらしい。
 2時間以上食べ通して、お腹いっぱいにして、この日の夕食を終えた。これで2000円ちょっとだから、とても安いものだと思う。なかなか楽しかった。

■馬辣頂級麻辣鴛鴦火鍋 中山店
 住所:台北市大同區南京西路22號
 MRT中山駅1番出口からすぐ
 営業時間:午前11時半~午前2時
 他にも西門、忠孝、公館、信義などに店舗あり。ホームページ(http://www.mala-1.com.tw/jp/index.html)



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