地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

2016年08月

 海星広場の端には、巨大な、コンクリートの構造物がある。

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【2014.11.24】コンクリートの構造物

 その上にのぼると、星海広場と海が見渡せる。

IMG_8957【2014.11.24】コンクリートの構造物にて

 端の方まで上っていく。

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【2014.11.24】コンクリートの構造物にて

 角度が急だが、上っていくことはできる。

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【2014.11.24】コンクリートの構造物にて

 墜落には注意が必要だ。
 PM2.5に覆われた、黄海が見える。

IMG_8956【2014.11.24】コンクリートの構造物にて

 黄海の向こうをまっすぐ南に進むと、威海市や煙台市、青島市などが位置する山東半島があるはずだ。東側には、北朝鮮、それから、南東方向には韓国がある。

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【2014.11.24】黄海

 おじさんたちが釣りをしている。浜海大道という道路が建設中であった。なかなか、大きな橋である。
 目線を足元に移す。

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【2014.11.24】鳩

 やたらたくさんの鳩がいる。白い鳩が多い。東京ではあまり見られない、白い鳩だ。

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【2014.11.24】鳩

 大連市民たちが、鳩と戯れている。

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【2014.11.24】鳩

 老若男女、体に鳩をのせて陽気に笑っている。糞に直撃でもされそうなものである。それにしても、星海広場などという1.1平方キロメートルのアジア最大の広場があっても、人々がもっとも関心を寄せていたのは、売店前の鳩の群れだったという事実には、思わず笑ってしまう。いくら大きな、派手なものを作っても、結局、人間の興味はヒューマンスケールなところに落ち着くのである。
 ここは、遊園地をも兼ねている。

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【2014.11.24】星海広場にて

 しかし、遊んでいる子供たちのすがたは見えない。

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【2014.11.24】星海広場にて

 誰にも遊ばれていない遊園地というのは、何もないよりも、余計、寂しいものである。

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【2014.11.24】星海広場にて
 
 それから、砂浜の海辺がある。 

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【2014.11.24】砂浜

 海水浴場とあるから、夏になれば、海水浴客でにぎわうのかもしれない。

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【2014.11.24】砂浜

 しかし、冷たい晩秋の海なんて、誰も触ろうとすらしていなかった。

2014年11月 大連3泊4日
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 大連市電202路「星海広場」駅で下車する。

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【2014.11.24】星海広場駅周辺

 市電は、1元(約15円)で利用できる。乗車時に、乗務員に支払えばよい。

IMG_8934【2014.11.24】星海広場駅周辺

 大連には、朝鮮族による飲食店がたくさん見られる。

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【2014.11.24】星海広場駅周辺

 さすが、中国東北地方。朝鮮族が多いのだろう。多くの食堂に「狗肉」の表示があり、犬の肉がよく食べられていることが分かる。朝鮮族は、現在の韓国人よりもずっとたくさんの犬肉を消費しているものと思う。
 海沿いにある、星海広場へと向かう。大連はもともと、広場がたくさんある都市だが、この星海広場は大連はもちろん、中国、そしてアジアでもっとも広い広場だという。

IMG_8941【2014.11.24】星海広場

 楕円形で、総面積は1.1平方キロメートルになる。1997年に、星海湾を埋め立てて造成された埋立地だそうだ。広場というよりは、公園といった方が、その実態には近いと思う。

IMG_8943【2014.11.24】星海広場

 その広場を取り囲むように、高層ビルが建てられている。広場の中央からみると、周辺の高層ビルがPM2.5で霞んで見える。

IMG_8946【2014.11.24】星海広場

 それにしても、つまらない、退屈な空間だ。中国最大、アジア最大だからといって、何がいいのだろう。「だから、なんなんだ」である。威圧的で、ヒューマンスケールでもない。
 周辺には、銀行や証券会社、不動産会社などの入った建物が立ち並ぶ。なんとも、バブルチックな感じだ。

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【2014.11.24】星海広場

 しかし周辺の高層ビルは入居が進んでいないのか、「房出租(部屋、貸し出します)」とかかれたチラシや広告があちらこちらに貼られているのが見られた。
 中央には、塔状のものが建っている。

IMG_8950【2014.11.24】星海広場

 漢白玉華表といい、高さが19.97m、台座の直径が1.997mなのだとか。この1997というのは、1997年のことで、それは、この広場が作られた年であり、また、香港が中華人民共和国に返還された中国にとって記念すべき年である。
 ちょうどそのころ、香港が雨傘運動(香港反政府デモ)により混乱している最中だったので、複雑な気持ちになった。僕の香港人の友人たちが、デモにより香港警察と市民が衝突して流血の事態が発生したことなどを嘆き悲しんでいたころだったから、「香港の返還を記念して…」という説明があまり気に入らなかった。
 それにしても、1997年だから19.97mにしたり1.997mにするというその考えの浅はかさもなんだか気に入らない。
 ただ広いだけの広場、周辺の乱開発、それから考えの浅はかな中央の塔。全く、退屈だ。
 ひとつだけ面白かったこと。広場内には、大連市民1000人の足跡が刻まれた彫刻作品があるのだが、その上を踏んではならぬという標識に日本語が併記されている。

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【2014.11.24】星海広場にて

 「足跡の彫刻湿っぽい踏みつけ」
 海外の、崩壊した日本語は過去、いくつも見てきたが、さすがにこれには笑いを禁じられなかった!

2014年11月 大連3泊4日
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 大連駅前からトロリーバスに乗車する。

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【2014.11.22】大連駅前にて

 大連では高架鉄道、トロリーバス、市電、地下鉄などさまざまな交通機関を体験することができる。
 大連でもっとも大きな繁華街といえる、西安路へと向かう。バスには英語の放送はなければ、今、どこにいるのかという表示もされない。中国語の放送に耳を傾け、自分が降りるべき停留場で降りなくてはならない。全て停留所で一度、ドアを開けてくれるので、降車ボタンなどを押す必要はない。

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【2014.11.24】西安路にて

 西安路は市電に加え、地下鉄1号線と地下鉄2号線が乗り入れる大連の交通の中心である。
 大きなショッピングモールには、H&Mやユニクロ、ZARAなどが入居していて、日本と変わらない風景がある。しかし、日本よりも製品の価格は高い。これらの製品の多くが、中国製であるにも関わらず、中国で買うと高くなってしまう。
 昼食は、吉野家で牛丼を食べる。大連の吉野家はマクドナルドなどと同様、カウンターで注文し、カウンターで受け取り、席に移動して食べる。食べ終わったら、席に放っておいたまま立ち上がってもよい。店員が片付けてくれる。

IMG_8923【2014.11.24】吉野家にて

 牛丼のセットを注文すると、茶碗蒸しと紫晶葡萄果飲というファンタグレープのような飲み物がついてきた。中国の吉野家には茶碗蒸しがあるとは!しかし、日本のように緑茶を無料で提供してくれるサービスはない。価格は28元(約430円)である。
 トレーの紙をみると、いろんな国や地域の人々の顔が印刷されている。中国で吉野家は、グローバル企業気取りである。

IMG_8926【2014.11.24】吉野家にて

 大連にまでやってきて吉野家に入るというのは、ただ、各国の吉野家の味を比較してみたかっただけなのだが、大連の吉野家に関しては、牛肉があまりにも塩辛いし、ご飯が炊いてからやや時間の過ぎているような印象があり、あまりよい点数をつけられそうもない。茶碗蒸しもなんとなく水っぽくて、卵の風味が薄い。比較するなら、

 日本≒台湾>香港>中国

 となるだろうか。中国のものがまずいというわけではないのだが、 比較するとこうなってしまう。店内は清潔で、店員は親切だった。
 西安路には高層ビルや、高級ホテル、高級マンションなども立ち並んでいる。

IMG_8929【2014.11.24】西安路にて

 昼食を済またので、次の目的地へと向かうことにする。

2014年11月 大連3泊4日
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