地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

2017年02月

 ルアンパバーンの市街地の主な観光地、つまり、プーシーの丘や、有名寺院、ナイトマーケットを回るには大体、1日あれば十分だ。それから、郊外にあるクァンシーの滝に行くして、それに半日費やすことを考えると、ルアンパバーンには2泊ほど滞在すれば、十分かもしれない。
 もう、ルアンパバーンへの滞在も3日目になる。すでに、市街地の主な観光地は見て回った。クァンシーの滝へは翌日4日目、ルアンパバーン滞在最終日に行くことにしていたから、この日はただ、のんびり過ごすことにした。

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【2016.12.20】ワット・シェントーン

 ワット・シェントーン(ວັດ ຊຽງທອງ)では僧侶たちが袈裟を洗い、干していた。

IMG_2569【2016.12.20】絵画

 木に、絵画がかけられている。

IMG_2570【2016.12.20】メコン川

 メコン川を舟がゆっくりと、渡っていく。

IMG_2571【2016.12.20】ルアンパバーンにて

 世界遺産の街並みの、路地を歩いていく。

IMG_2578【2016.12.20】アンパバーンにて

 マリーゴールドの花が咲いている。

IMG_2581【2016.12.20】アンパバーンにて

 柑橘類の果実の皮を干している。

IMG_2584【2016.12.20】アンパバーンにて

 雲一つない青空が広がる。
 前の日も、朝はどんよりと曇っていたかと思えば、昼には雲一つない青空が広がった。この日も、朝は小雨まで降っていたのに、正午を過ぎてすっかり晴れた。

IMG_2588【2016.12.20】アンパバーンにて

 大木のブーゲンビリアが咲き誇る。

IMG_2592【2016.12.20】アンパバーンにて

 唐辛子を干している。

IMG_2594【2016.12.20】アンパバーンにて

 米菓を干している。
 洗濯物に、柑橘類の果実の皮に、唐辛子に、米菓。ルアンパバーンの人々は、太陽の光を待ちわびていたかのように、干そうとするものを外に出す。

IMG_2596【2016.12.20】アンパバーンにて

 大きな通りを離れ、路地を歩く。

IMG_2598【2016.12.20】アンパバーンにて

 さすがに世界遺産の街だけあって、路地に入っても、清潔だ。
 ゲストハウスが多いせいか、シーツ等、布類が干されているものをたくさん見かける。

IMG_2602【2016.12.20】アンパバーンにて

 花柄の布が干されていたのだが、黄枠内の花びらがアニメーション映画「となりのトトロ」に出てくるトトロにしか見えなくて、一枚写真を撮ったのだった。


 荷物を持って、市街地にあるゲストハウスへと向かう。

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【2016.12.20】ルアンパバーンにて

 カーン川沿いを歩いていく。

IMG_2541【2016.12.20】ルアンパバーンにて

 そういえば昨晩もこの道を歩いたのだった。
 ちょうど歩道の脇の高くなっているところに座って、カップルが抱き合ってディープキスをしていたのだが、何台かの車は彼らにクラクションを鳴らしていた。それは、冷やかしだったのだろうか。のちにラオス人の友人にきいてみたところ、こういう回答が返ってきた。

 「キスは家でするべきことで、公共の場でするべきことではない。それはマナーの問題だ。おそらくクラクションを鳴らして、警告を与えているんだろう。ラオスは保守的な国なんだ。しかし最近は韓国ドラマの影響で、公共の場でのキスにあこがれる人たちもいる」

 彼一人の意見をラオス人の代表の意見として扱うことはできないが、たしかに、ラオスでは公共の場でキスをしているカップルを見かけることは無かった。また、隣国のタイにおいてもまた、公共の場においてキスをするカップルを見かけることは少ないから、公共の場でのキスは避けるという習慣がこのあたりにあるということはおそらく事実なのだと思う。

IMG_2545【2016.12.20】カーン川

 時刻は、午後1時頃だった。

IMG_2544【2016.12.20】カーン川

 空が少しずつ、晴れていった。

IMG_2548【2016.12.20】ルアンパバーンにて

 前の日もそうだったが、朝には分厚い雲に覆われていたものが、気温が上がり、正午を過ぎると晴れる。同じパターンの天気が二度、続いた。

IMG_2549【2016.12.20】ルアンパバーンにて

 世界遺産の街並みの、路地を歩いていく。

IMG_2552【2016.12.20】ルアンパバーンにて

 ルアンパバーンの町はそれほど大きくはないから、滞在3日目をむかえると地図を確認しなくても、大体、歩くことができる、それほどの地理感覚を備えることができる。

IMG_2559【2016.12.20】ルアンパバーンにて

 ますます晴れていく。

IMG_2560【2016.12.20】ルアンパバーンにて

 暑さを感じるようになる。

IMG_2563【2016.12.20】ゲストハウスにて

 ワット・シェントーンの近くにある「Manee Home」というゲストハウスのダブルルームで、1泊25米ドル(約2950円)だった。観光地に近いことから、早朝に托鉢を見に行く場合などには便利な立地であるとは思ったが、その設備からして25米ドルというのは、やや高めであるように感じられた。ここもやはり、シャワーからも安定的に温水が供給されない。給湯器には「Made in Thailand」というステッカーが貼られていて、それがまずまずの質の製品であることがアピールされていたが、やはり都市のインフラがよくないためか限度があるのだろう。(少なくとも、タイで同じ25米ドルだったら、もっと清潔で設備がよいと思う)


 前の日の朝にもやってきた「キムサッカッ(김삿갓)」という韓国料理の食堂に立ち寄る。
(参考 : #0713.ルアンパバーンで日本語のできる韓国人と出会う)
 唐辛子とコチュジャン以外の食材を全て、ルアンパバーンで調達しているという韓国料理の味が気になったので、朝食は韓国料理とする。何も、毎日、ラオス料理にこだわる必要はなかろう(笑)ルアンパバーンにはたくさんの外国人観光客がやってきているだけではなく、外国からの移住者が少なからずいる。彼らが営む食堂にいけば、各国の料理を楽しむことができる。韓国料理だけではなく日本料理もあれば、ピザもある。ピザにはアメリカ人が作るアメリカ式のピザ、イタリア人が作るイタリア式のピザと、複数の選択肢がある。ルアンパバーンは見かけによらず、国際的なところだ。

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【2016.12.20】おかず

 ソルロンタン(설렁탕)を頼む。ラオス人の店員が、おかずを運んでくる。おかずは韓国と同様、何回でもおかわりができる。
 味は、ほぼ、韓国である。

IMG_2529【2016.12.20】ソルロンタン定食

 たくさんのお皿がでてきて、なんだか嬉しくなってしまうのが韓国料理の特徴であるが、それはラオスでも守られていたのだった。まだ日差しがなく、肌寒い時間帯だったから、体が温まってよい。

IMG_2527【2016.12.20】ご飯

 韓国との最も大きな違いがあるとしたらこの、ご飯だった。ラオスのお米を使ているから、日本や韓国とは異なる。これは、賛否両論が分かれる気がする。それでもラオスのお米は、タイのお米よりは少し粘り気のある方だから、日本や韓国と同じように食べられるとも思う。しかし、独特の香りがして、それを気にする人はいると思う。
 それでもおいしく、全てを平らげた。

IMG_2531【2016.12.20】店内にて

 店内には、出入りをする韓国人が少なくなかった。その中には、これから団体の観光客を連れてくるという韓国の旅行会社の職員や、KOICA(韓国国際協力団, 日本のJICAに該当)によってルアンパバーンに派遣されている韓国人の青年がいたりした。
 そのKOICAによって派遣されている青年とは話を交わした。彼はソウル出身で、年齢は30歳になったばかりだと言った。もともと、教育に関連する支援を請け負って派遣されたのだが、ルアンパバーンにはパソコンなどのソフトウェアを直すことのできる人材が不足していて、今はそういう仕事で忙しくなっているという。JICAにしろKOICAにしろ、派遣されてみると、「マルチプレイヤー」にならざるを得ない人は多いのだそうだ。
 彼は、1年と少しの間、派遣されていて、希望すれば延長も可能だというが、毎月5万円ほどの生活しかもらえない海外でのボランティア活動をさらに延長する気はないという。

IMG_2532【2016.12.20】デザート

 食堂の社長さんは、デザートとしてマンゴーを出してくれた。マンゴーを食べながら、話を続ける。
 
 KOICAの男性「ボランティア活動でも海外に出てみるという経験は、とてもよいことだと思います。さまざまな価値観や文化に触れ、自分を成長させることができますから」
 僕「僕もそう思います」
 KOICAの男性「しかし、現実の問題として、派遣期間が終わったら、また仕事を探さなくてはならない。これから、結婚をすることになるかもしれないし、そういうことを考えたら、ある程度のお金はもらいたいと思うんです」
 僕「職を探さなくてはならない…」
 KOICAの男性「はい。しかしまた、韓国での厳しい就職活動に身を置かなくてはならないと考えると、気が重いんです。一度、海外に出たからといって、人生がイージーモードになるということはない」
 僕「ラオスやタイに進出しようとしている韓国の企業もあるから、突破口はあるのではないでしょうか」
 KOICAの男性「はい。ラオスに来て、多くの韓国企業がラオスやタイに進出していることを知りました。今は、そういう企業を探すことも考えてはいるんです。東南アジアで生きていくことも、よいとは思うんです」
 僕「海外に来てむしろ、悩みが増えてしまった」
 KOICAの男性「はい。いろいろな可能性があるということに気付いてしまいますからね。しかし、いつまでも仕事を転々としているわけにもいかない。…ところであなた、僕の友達と話し方が似ていて、なんだか韓国人と話している気がして驚かされますね。また、仕事にでなくてはならないのですが、3時頃には終わります。しばらくしたら会って、話の続きをしましょう。では、また!」

 そうして午後にまた会って、話をすることになった。
 それから、食堂の社長がスマートフォンで、日本語のひらがなやカタカナのの小さい文字「ぁぃぅぇぉ」や「ァィゥェォ」の入力方法が分からないというので、教えてさしあげた。
 
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 過去、日本で暮らした10年間が懐かしく、日本人の客も歓迎しているという。ピックアップ、送迎サービスもあるそうだから、ぜひ、連絡をとってみてほしい。
 食事は60000kip(約864円)だったが、10000kipまけてくれて50000kip(約720円)となった。ルアンパバーンにおける韓国人社会を垣間見ることができて、とても興味深かった。


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