地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

2017年02月

 カーン川とメコン川の合流地点へとやってくる。
 天気が突然、よくなった。数十分前まで、空一面が雲に覆われていたとは思えない。

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【2016.12.19】カーン川とメコン川の合流地点

 ベンチに座って、景色を眺めている。
 隣のベンチで日本人女性が、白人男性からナンパされていた。

 僕「Are you Japanese?」
 日本人女性「Yes.」
 僕「こんにちは」
 日本人女性「日本人だったんですね!韓国人かと思いました」
 僕「ルアンパバーンで初めて、日本人に会いました」
 日本人女性「私もそうなんです!日本人に会えて嬉しいです」

 日本語での会話が始まってしまったため、白人男性は会話に入れなくなってしまった。
 韓国人と思われるのも無理がない。ルアンパバーンにはたくさんの韓国人観光客が見られたが、日本人観光客はあまり見当たらないから、日本人を見かけても、韓国人だと思ってしまうのである。

 日本人女性「象使いの免許が欲しくて、一人で来たんですよ。今まで海外と言えばヨーロッパとか、オーストラリアだったから、東南アジアは初めてだったんです」(ルアンパバーンでは、国家資格としての象使いのライセンスを最短1日で取得することができる)
 僕「おお」
 日本人女性「日本からハノイで乗り継いで、飛行機で来たんです。東南アジアのこういう、のんびりしているのもいいですねえ。私、来年から、ヨーロッパで働くことになっているのですが、ヨーロッパで経験を積んだら、東南アジアにやってくるのもいいんじゃないかと思いました(笑)」
 僕「国際派なんですね!」
 日本人女性「日本人のようにきめ細かく、せかせかと働くのが私にはストレスになるから(笑)」
 僕「その気持ち、わかります!」

 僧侶たちが、竹を組んで作られた橋のたもとにやってきた。

IMG_2123【2016.12.19】カーン川とメコン川の合流地点

 僧侶は、竹の橋を渡り始めた。

IMG_2125【2016.12.19】僧侶たち

 向こうに、寺院でもあるのだろうか。

IMG_2129【2016.12.19】僧侶たち

 日本人女性「さっき、(白人男性から)遊びに行こうって誘われていたんですけど、そもそも英語が得意じゃないから、ちょうどよかったです」
 僕「それにしても東南アジアに初めてやってくるのに、ラオスというのは変わった選択ですね」
 日本人女性「象使いに興味があったから私にとっては特別な選択じゃなかったんですけど、友達に話すと大体『ラオスってどこにあるの』っていう反応をされて、その時、ラオスが『ああそういうところなんだな』って分かったという感じかなあ」
 僕「ルアンパバーンにはいつまでいるんですか」
 日本人女性「夕方に飛行機に乗って帰らなきゃいけないんですよ。もうちょっといたかった。午後5時頃の便でハノイ経由で、寒い日本へと帰らなきゃいけない」

 しばらく話してから、別れる。
 彼女のヨーロッパでの活躍を祈る!

IMG_2133【2016.12.19】カーン川へ

 カーン川のほとりへと降りる。

IMG_2134【2016.12.19】飛行機

 飛行機が離陸していく。
 竹を組んで作られた橋を渡ろうと思う。
 
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 竹の橋は、定期的に竹を組み直さなくてはならないという。そのための資金を捻出するために、観光客は外国人は往復するのに10000kip(約144円)の渡橋料を支払わなくてはならない。

IMG_2139【2016.12.19】竹の橋

 なかなかスリルがある。
 竹で作られていて弾力性があるから、歩くたびに橋がたわむ感覚を覚える。

IMG_2143【2016.12.19】竹の橋

 橋を渡りきる。

IMG_2144【2016.12.19】橋を渡った向こう

 橋を渡った向こうには、東屋があった。

IMG_2149【2016.12.19】メコン川

 それとメコン川沿いには、僧侶たちの生活空間があった。

IMG_2152【2016.12.19】橋を渡った向こう

 川岸を離れて進んでいく。

IMG_2157【2016.12.19】舗装されていない道

 舗装されていない道が出てくる。

IMG_2159【2016.12.19】砂埃

 車両が過ぎ去るごとに、砂埃が舞う。
 また、橋を渡り、元へと戻る。

IMG_2164【2016.12.19】カーン川

 雲ひとつない青空となった。

IMG_2169【2016.12.19】蝶々

 ただただ、のんびりとしている。 


 プーシーの丘(ພູສີ)を降りる。

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【2016.12.19】ルアンパバーンにて

 向こうに、かすかに青空が見え始めた。時刻は午後1時頃だった。
 ご飯を食べようと、適当なお店を探す。19°53'06.9"N 102°08'11.8"Eのあたりにあるお店が現地人で賑わっていたから、そこで食べることにした。茹でた豚肉をのせたご飯を注文する。
 お店では、スイーツも売っている。

IMG_2096【2016.12.19】スイーツ

 ご飯が出てくるのを待つ間に、スイーツを注文する。

IMG_2097【2016.12.19】スイーツ

 好きな具材を3つ選び、そこにココナッツミルクをかける。原色系の具材はなんだか怪しく見えたから、自然の色に近そうなものを選んで、ココナッツミルクをかけてもらった。
 そうしているうちに、ご飯が出てきた。

IMG_2104【2016.12.19】ご飯

 ラオスで米を食べるのがこれが、初めてだった。
 ルアンパバーンのうるち米は、タイのうるち米ともまた違う。タイのうるち米をやや、日本のうるち米寄りにしたような、そういう食感である。ご飯にかけられたタレは、とても甘かった。スイーツよりも、甘い。

IMG_2106【2016.12.19】スイーツ

 それから、スイーツを食べる。中に氷が入っていて、これを食べたら、お腹を壊してしまうのではないかと思ったけれども、結局、食べてしまった。
 水はペットボトルの水を買うことで衛生的な水を確保することができるけれども、氷に関していえば、何の水を凍らせたものかは分からない。衛生的には安全とは言えない、水道水や井戸水を凍らせただけのものも多いというから、本当は食べるべきではなかったのだが、結果的に胃腸に問題は起こらなかったから、結果オーライだろうか(笑)


 プーシーの丘を降りていく。

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【2016.12.19】プーシーの丘にて

 ルアンパバーンの町は、山と木々に囲まれている。
 黒い蝶がひらひらと飛んでくる。

IMG_2058【2016.12.19】羽の破れた蝶

 よく見ると、羽が破れていた。
 蝶は羽が破れていても飛ぶことができるということを、初めて知った。

IMG_2064【2016.12.19】プーシーの丘にて

 ルアンパンバーンは小さな町だか、これでも、ラオス北部の中心的な町である。日本の3分の2ほどの国土に、700万人ほどの人口が住むラオスだが、80万人ほどの人口を抱える首都ヴィエンチャン(ວຽງຈັນ)を最大都市として、それ以外の主要都市として、サワンナケート(ສະຫວັນນະເຂດ)やパークセー(ປາກເຊ)がある。

IMG_2070【2016.12.19】プーシーの丘にて

 ルアンパバーンは古都であり、格式のある寺院が連なり、また、大学が立地する文教都市という側面をも持っていて、日本でいえば「京都」のポジションにある。そのためルアンパバーンには、ラオス中からたくさんの学生たちがやってきて、住んでいる。しかし、ラオスにおける大学進学率は約2割に満たないという。

IMG_2075【2016.12.19】プーシーの丘にて

 メコン川と、木々に囲まれた古都のすがた。

IMG_2078【2016.12.19】プーシーの丘にて

 市内には、高い建物も見当たらない。

IMG_2080【2016.12.19】プーシーの丘にて

 思えば、ラオスはそこが「社会主義国家」だといった印象を与えない。旧ソ連諸国や、中国にあるようなプロパガンダ広告や、無機質な団地の広がり、指導者の銅像、都市の規模に似つかない規模の広場、そういったものが見られない。

IMG_2083【2016.12.19】プーシーの丘にて

 仏様がいた。

IMG_2086【2016.12.19】プーシーの丘にて

 階段を降りていく。

IMG_2088【2016.12.19】プーシーの丘にて

 ここにも物思いにふけている僧がいた。 


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