地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

2017年10月

 アヨタヤ水上マーケット(Ayothaya Floating Market, ตลาดน้ำอโยธยา)に入る。

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【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 「アタヤ」にあるのだが水上マーケットの名前は「アタヤ」である。アヨタヤ(อโยธยา)というのはアユタヤ(อยุธยา)の、古めかしい言い方だという。
 入場料はタイ人は無料だが、外国人は200バーツ(約670円)である。タイ人の友人とその家族は言う。

 友人 : 「入場ゲートでは、何も言わないで素通りして。タイ語で何か言われても、適当にチャーイ(ใช่)と言ってて。外国人の友人を連れてきたこともあるけれども、今までそれで、何の問題もなかったわ」

 入場ゲートをそのまま通り過ぎて、成功したかと思いきや、後ろから係員が走ってやってくる。

 係員 : 「あなたたちといるその人、外国人ですよね」
 友人 : 「タイ人です」
 僕 : 「...」

 友人がそう言うと、係員が僕に対してタイ語で何かを話してくるが、僕はそれを完全に理解することができず友人に視線を送ってしまう。

 友人 : 「そこまで言うなら、入るの、やめようか」
 友人のお母さん : 「そうねえ。仕方ないわ。そこまで言うなら、200バーツ払いましょう」

 そう言って、友人のお母さんは財布から200バーツを取り出して係員に与えた。

IMG_4561【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 外国人料金の存在は、タイの欠点だと思う。
 ふだん「タイ」という国に対しては、少しの不満もなく暮らしているのだが、外国人料金の存在だけは腑に落ちない。バンコクで働いていて所得税を納めているのはタイ人と変わりはないのになぜ、入場料を余分に払わなくてはならないのか。もし、流暢にタイ語が話せるのだったらこう、反論したかった。

 僕 : 「顔付きによって人を外国人だと決めつけて、お金をせびる権利が一体、誰にあるのか。これは全く、不公平だ。今、入場しているタイ人に対して、あなたがたは身分証明書をチェックしているか。いや、していないではないか。あなた方がタイ人だと思っている人の中に、カンボジア人やラオス人がいたら、あなたはそれを見つけて、入場料を請求することができるのか。いや、できないだろう。外見によって国籍を決めつけるだなんて、時代錯誤も甚だしい」

IMG_4605【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 友人 : 「今回は運が悪かったわ。忘れましょう」
 僕 : 「そうだねえ。それにしてもこういう外国人差別、大っ嫌い」
 友人 : 「そうねえ。もう、来なくてもよさそうね、ここ」
 
 こういうところで働いている人は大体、薄給であるから、入場料を払わずに入ろうとする外国人を見つけ出しては入場料をせびり、ポケットマネーにしてしまう人が少なくないという。
 タイ人の最低賃金は1日あたり300バーツ程度であるが、外国人を見つけ出すことに成功すれば、一瞬で最低賃金の3分の2が稼げてしまうわけである。

IMG_4558【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 水上マーケットとはいうが、伝統的なものではなく、近年、池の上に建てられたテーマパークのようなものである。

IMG_4560【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 マーケットにはお菓子や、土産物店が並ぶ。
 その価格設定は大体高く、品目によってはマーケットの外の3倍、5倍はする。

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 なんだか、「金稼ぎの道具」みたいなところだ。

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 バンコクの外に行ってぼられるのは、外国人だけではなくバンコク人もまた同様なのだ。

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 建物が水の上に建てられていたり、舟の上で商売をしている人が見えるのが、水上マーケットらしい。

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【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 しかし、舟を漕いで買い物に来る人はいないから、本当の水上マーケットではない。

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【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 園内のボートは20バーツ(約70円)ほどで乗船することができる。

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【2017.10.8】アヨタヤ水上マーケットにて

 しかし、たくさんの人が乗っていて窮屈そうだから、乗らなかった。
 一通り歩き回ってから、水上マーケットをあとにした。


お タイ人の友人とその家族たちと、アユタヤへの日帰り旅行に行く。
 まずやってきたのは、アヨタヤ水上マーケット(Ayothaya Floating Market, ตลาดน้ำอโยธยา)だ。水上マーケットがある他、象乗りなどが楽しめる。
 約20分ほどの象乗りは、500バーツ(約1670円)で楽しむことができる。

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【2017.10.8】象舎

 友人のお母さんがまけさせて、料金は400バーツ(約1330円)になった。
 象には同時に、象使いと2人あるいは3人が乗ることができる。

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 象の頭の後ろ、つまり人間でいうと肩から背にかけてに土足で上がる。なんだか、申し訳なくなる。
 象の頭にはよくみると髪の毛が生えている。踏んでみると、象の皮膚は意外と柔らかい。

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 象は肩を揺らしながら、一歩一歩歩いていく。
 象が肩を揺らすと、僕たちも揺れる。

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 近くにある仏塔を、ぐるりと回る。

IMG_4511【2017.10.8】象の足跡

 たくさんの象の足跡がある。

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 象使いの帽子が光っている。

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 象使いは象を降り、記念撮影をしてくれる。

IMG_4543【2017.10.8】アユタヤにて

 アユタヤにはたくさんの、欠けた仏像がある。
 それはどれも、アユタヤ王朝時代の末期にビルマの侵攻によって破壊されてから、今に至るものである。

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【2017.10.8】アユタヤにて

 それから象は、水の方向へと歩き出す。

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 炎天下、水を浴びたいのは、人も象もみな同じなのだろう。

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 水牛が水浴びをしている水の中を、象は歩いていく。

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 ばしゃばしゃと音を立てながら歩いていく。
 こうして20分間の象乗りは終わる。象を降りてから、話す。

 友人 : 「前、象に乗ったのは幼いころで、久しぶりに乗ったけれども、象がかわいそうな気がして、考えものね」
 母親 : 「そう。象乗りって、そういうものなのよ、昔から」

 僕もそう思う。象がかわいそうだと思う。それは特別な経験ではあったが、また乗りたいかと言えば、さほど気が進まないのである。


 バンコクの雨季は大体4月の終わり頃から10月までと言われるが、雨季の中でも雨の降り方は一様とは言えない。2017年の場合、大体、こう推移した。

 ■4月28日 - 4月14日にバンコクにやってきてから連日35度を超える暑さが続いていて、雨もちっとも降らなかったのに、この日、スコールがあった。この日が、雨季の始まりだったかと思う。

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【2017.10.8】バンコクにて

 ■5月 - 雨季の入りにあたる。雨季とはいっても、夕方から夜にかけての1日1回のスコールが主で、昼間の日照時間は長い。ただし、スコールの勢いは強く、降水量は多い。
 
 ■6月~8月中旬 - 雨季の谷間にあたる。相変わらず夕方から夜にかけての1日1回のスコールが主で、昼間の日照時間は長い。しかしスコールの勢いは5月のものほどは強くなく、降水量は雨季としては少ない。数日間雨が降らず、本当に雨季なのだろうかと思わせられることもある。

 ■8月下旬~10月13日 - 雨季の終盤にあたる。一日数回雨が降ったり、一日中、天気がぐずついたりする。夕方や夜だけでなく、昼に大雨が降ることもしばしばで、降水量は非常に多い。バンコクで食中毒の発生や、風邪などの伝染病の発生が懸念されやすいのがこの時期だという。

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 ■10月14日 - 未明から続いた雨によって、バンコクの幹線道路が軒並み冠水する。それは、10月の平均降水量の約3分の2にあたる200mmの雨が一晩で降る、25年ぶりの豪雨だったという。バンコクに長く住む日本人は「それでも昔は腰までつかるような冠水があったものだよ。25年ぶりの豪雨だったのに、冠水はひざの高さほどですんだのだから、バンコクの排水システムは相当、改善したのだと思う」などと言っていたが、自宅のマンション前が川と化しゴミ袋がぷかぷかと浮いて流れていくという状況は、バンコク生活半年の僕にとっては衝撃的な光景だったから、この日のことはよく記憶している。

 ■10月15日 - 空気がからりと乾燥して、それまでの天気とは一変する。乾季の到来かと思わせる、そういう空気感があった。

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 それから、10月18日、10月23日、10月26日にもスコールはあったが、それ以来はない。雨季から乾季への移行期だったのだろう。11月に入ってからは空気が乾燥する上、最高気温が30度に満たない日や、夜に気温が20度と少しまで下がり、長袖が必要になる日もあって、完全に乾季入りを果たしたものと思われる。

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 もし雨季にバンコクを訪れるならば、6月、7月、それから8月中旬頃までがよいと思う。雨が降り終わると空気も澄むので、乾燥して埃っぽい乾季よりも、旅行に向いているかもしれない。

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 8月下旬から10月の半ばころまではあまり、推奨しない。

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  なお、チェンマイなどの北部や、プーケットなどの南部はそれぞれ、雨季の始まり、終わりの時期はバンコクと異なるから注意されたい。


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