地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

2017年11月

 中路郷から谷間に向けて、道を下っていく。

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【2017.11.17】中路郷にて

 反対側の山の斜面にも、集落がある。

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 人はなぜ、このようなところに住んでいるのだろうか。

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 景色は美しいけれども、急斜面の痩せた土地の、落石の危険性が大きなところとなると、わざわざ過酷な環境を選択して、居住しているようにすら思われる。

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 標高2000mを超えているが、空気の薄さを感じることはない。

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 絶景だ。

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 ふと、下を覗きこむ。

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 ギャロン・チベット族の女性が、薪を集めている。
 僕は車道を歩いていたけれども、地元の人だけが知っている「人の道」があって、そちらを下っていったほうが早く谷間に着けるようだった。

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 中路郷の中にも、いくつかの集落がある。

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 宿泊先である丹巴聖地映像文化主題客桟は中路郷の中でも標高の高いところにある集落で、山道を降りていくと、また別の集落を通ることになる。

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 段々畑の中に、家がある。

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 トウモロコシ畑が広がる。

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 この辺りでは伝統的に、とうもろこしが主食なのだろうか。

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 痩せた土地であるため、稲作には向いていないだろう。

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 日が出てくると、朝の寒さが嘘のように感じられ、暖かい。しかし、空気の乾燥を感じる。

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 道端では、豚が昼寝をしている。

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 もう谷間まで、集落はなさそうだ。

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 さらに下っていく。

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 秋を満喫する。

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 斜面に、一本の木が生えていて、紅葉している。

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 車道であるためか、通りかかる人はほとんどいなかった。

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 地層が美しい。
 1時間半ほど歩くと、谷間に着く。後ろからちょうど、中路郷から丹巴の市街地へと向かう乗り合いバスがやってきたから、乗りこむ。価格は10元(約170円)だから、タクシーに乗るよりずっと安い。


 丹巴に住むのはギャロン・チベット族(嘉絨蔵族)と呼ばれる、チベット族である。

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【2017.11.17】中路郷にて

 普通、チベット族といえば遊牧民として知られるが、ギャロン・チベット族は伝統的に定住し、農耕をおこなってきた。

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 そのため、他のチベット族と区別される。

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 町には、「塔」のような建造物がいくつか見える。

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 これは、「碉」あるいは「古碉」と呼ばれる、木組みに石積みを組み合わせて建てられた塔だ。やぐらのようなもので、戦いの際には、そこに籠城するのだという。
 一般的なチベット族であれば遊牧をするのであって定住をしないのだからこのようにして土地を守る必要はないが、ギャロンチベット族においては一族の土地を守るため敵の攻撃に備える必要があったから、こういった「塔」が建てられた。

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 地形が厳しく、木の生えないような岩山が多い地域で、農耕ができる地域、定住ができる地域は限られていたはずだから、土地をめぐる争いは熾烈なものだったと思う。

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 ギャロンチベット族の村の風景がまさに「童話」のようであるとは言ったけれども、その風景の成り立ちには熾烈な争いの歴史があるのだ。

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 今となっては、極めて穏やかで、平和な村だ。

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 豊かな時代を迎えたのである。

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 紅葉の季節だ。

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 ギャロンチベット族の村では、トウモロコシを収穫し、干す季節でもあるらしく、村中が干されたトウモロコシの黄色に彩られていた。

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 谷間に向かって、山道を降りていく。

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 よく晴れている。

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 周囲の斜面を見てみると、やはり、植物が生えているところは少ない。人間が生活し得るところが限られている。

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 そのため、土地をめぐる争いが熾烈で、各家ごとに防御建築が発達するという特異な景観が現れた。その考えは正しいのだと思う。

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 すでに、落葉を終えている木もある。

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 朝は凍えるほど寒かったが、日が差してくるとだいぶ、暖かかった。


 丹巴では中路郷にある、丹巴聖地映像文化主題客桟に宿泊する。

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【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟

 丹巴郊外の村としては、

 ・甲居
 ・梭坡
 ・中路

 の3つが主な見所となっている。
 甲居は、村の入口で入村料を徴収するくらい観光地として整備されているところだ。梭坡はそうではないが、宿泊施設は少ない。中路は、入村料を徴収するようなところではないが、宿泊施設がととのっていて、観光客の受け入れ態勢ができているから、ちょうどよいと思う。

IMG_6423【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟

 ギャロンチベット族の、伝統的な形の建物に泊まることができる。

IMG_6385【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟

 室内には、チベットらしい装飾がほどこされている。

IMG_6942【2017.11.18】丹巴聖地映像文化主題客桟

 オーナーも感じがよく、親切だ。

IMG_6945【2017.11.18】丹巴聖地映像文化主題客桟

 朝食は、無料だ。

IMG_6383【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟

 お粥と豆乳、それから漬物がでてくる。

IMG_6381【2017.11.17】朝食

 漬物で塩味を加減しながら食べるお粥は、おいしい。
 夕食は有料で市価よりもやや高いが、おいしいものを提供してくれる。

IMG_6388【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟

 丹巴聖地映像文化主題客桟は、中路郷でも、標高の高いところにある。

IMG_6391【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟からの景色

 そのため、景色がよい。

IMG_6392【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟からの景色

 村を、見渡すことができる。

IMG_6394【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟からの景色

 秋にやって来たから、色づいた木々が美しい。

IMG_6399【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟からの景色

 まさに童話に出てくる村のような、そういう世界が広がっている。

IMG_6400【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟からの景色

 客室からこういった景色が眺められるとは、本当に幸運である。

IMG_6416【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟からの景色

 丹巴の中心市街地は交通の拠点でありたくさんの宿泊施設はあるけれども、丹巴に来るならそこではなく、郊外の村に宿泊するのがよいと思う。

IMG_6417【2017.11.17】丹巴聖地映像文化主題客桟からの景色

■丹巴聖地映像文化主題客桟 
 住所 : 四川省丹巴県中路郷罕額依村5隊
 宿泊費 : 240元(約4100円)~


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