ヤルカンドの墓地を抜けようと歩いていたところ、旧市街へと迷い込む。

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【2016.9.18】ヤルカンドの旧市街にて

 ウイグルの子どもたちは、特に就学前の子どもたちは全裸だったり、下着一枚だったり、下着だけを身に着けていないまま外を歩いている子どもたちも多い。

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 この道は、外に通ずるのだろうか。

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 親の目のみえるところから離れて、一人で遊んでいる子どもが多く見られた。治安が悪いということはなさそうだ。

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 住宅と住宅の間になぜ、木材が渡してあるのだろう。

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 どこに出口があるのかよく分からなかったが、歩いていくと、出口が見えてきた。

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 向こうに、交通量の多い道が見える。

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 なんだ、これは!

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 舗装されていない道を、ヤギ車や馬車が行き交っている。
 ウイグルにはまだこのような景色が残っていたのか。

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 道沿いの建物は木造で、いくつかは今にも崩れそうである。
 ひたすら交通量は多いが、漢族のすがたなどは見当たらない。デジタル一眼レフのカメラを片手にもって歩いている我々に、人々の視線は集中する。

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 通りの活気からして、このあたりヤルカンドの中心的な商業地区なのだろうか。
 ある男が、カメラを前にしてうれしそうにポーズをとる。

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 服装からして、かつては軍人だったのだろうか。 
 しかしこの男、口をきくことができない。何かを伝えたいらしく、我々に必死に、ジェスチャーで語ってきたが、よくわからない。
 近くにいる、中国語のできるウイグル人の男に尋ねたところ、その男は気の毒に頭がおかしくなっちゃったのだ。気にとめる必要なんかないというのだが、口こそ聞けないものの彼は何かを伝えたいようすではあったし、無視してしまうのも不憫な気がして、彼がついてこいと指図をするので距離をもってついていってみた。 そうすると、大通りまでつれていかれて、バスを指さしながら、ホテルがあるところへは、このバスに乗っていけばいい、料金は1元だということを、ジェスチャーで伝えようとしていたことが分かった。僕が理解したようすを示したところ、その男はたいそう喜んだようすをみせて、さようならと別れのジェスチャーをみせて彼は行ってしまった。ふだん、口が聞けないことから無視されているのだろうか、コミュニケーションができてうれしかったのだろう。彼はおそらく我々のことを、迷子だと思ったに違いない。たしかに旧市街に迷い込んでしまった、場違いな外国人観光客ではあったが、まだ宿に戻らなくてもいいだろう。もう少しこの旧市街を楽しんでみようではないか。

2016年9月 ウイグル9泊10日
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