新疆ウイグル自治区内には、日本の不思議なものがよくみられる。

IMG_3547
【2016.9.20】カルギリク(葉城)にて


 指定袋以外での持ち出しはできません。
 収集日以外は出さないでください。

 北九州市
 一般ごみ用
 指定袋(大)

 ゴミの資源化、量化にご協力を!
 まちの愛言葉
 「捨てより拾うこころが育つまち」

 循環型社の推進を応援します。
 財団法人 有機質資源再生センター


 やや、怪しい日本語の北九州市の指定ゴミ袋である。
 おばさんが綿入れに使っていた。

IMG_3633【2016.9.20】カルギリク(葉城)にて

 この袋は、新疆ウイグル自治区のさまざまなところでみられる。上の写真でも、机の下に、ごみ袋として利用されている。そこは北九州市ではなく、カルギリク県ではあるが。
 さて、この袋の正体は何なのであろう。

1.(日本人が外国語の書かれた袋をよいデザインのものとして愛用するように)日本の袋をまねて中国で作られたもの
2.中国で生産し日本に輸出する予定だったが誤字脱字がみつかり輸出できなかったもの

 北九州出身の知人に見せたところ、過去のデザインのゴミ袋だという答えが返ってきた。北九州市のごみ収集費用は高いというから、新疆ウイグル自治区で二束三文の価格で手に入れ、北九州市で利用することも考えられたが、型落ちのものでは利用できまい。

3.型落ちの指定袋であるため中国で消費せざるを得なくなった

 どれが、真実なのだろうか。
 日本に輸出するものだったら、破れにくい袋でなくてはならないから、同じ中国で生産された中国国内向けのものよりは、質がよいから愛用されているのではないかという指摘もあったが、調査不足でこれ以上は分からない。
 日本語のビニール袋は、北九州の指定袋に限らない。

IMG_3635【2016.9.20】はな

 この「はな」という復路は、食べ物をいれるのによく使われる袋だ。一体、どのお店の袋なのだろう。カシュガル(喀什)やヤルカンド(莎車)、カルギリク、ホータン(和田)などに広く見られたが、このデザインの袋を日本で見たことはない。
 ·なお、これらのビニール袋はバザールなどに行くと売られているのが確認できる。

IMG_4346【2016.9.23】カシュガルの国際バザールにて

 これは、カシュガルの国際バザールでみたものである。
 北九州市の指定袋や、「はな」の他にも、日本マクドナルドで利用されているビニール袋をみることができた。

IMG_4345【2016.9.23】日本マクドナルドのビニール袋

 このビニール袋はなぜ新疆ウイグル自治区内にあるのだろう。経緯はよくわからないけれども、中国で過剰に生産されたりしたものが、新疆ウイグル自治区内で出回っているのだとしたら、ウイグルはビニール袋の墓場とでもいえようか。全く、興味深いものである。

2016年9月 ウイグル9泊10日
◀前の旅行記:#0506.カルギリク・ジャーミーの前でウイグル帽を買う
▶次の旅行記:#0508.カルギリク・ジャーミーのエメラルド