深圳の福田口岸駅で下車し、皇崗・落馬洲のイミグレーションを越え、香港へと入る。以前もそうだったが、中国本土から香港へと入るとほっとする。冒険の世界から、我々の世界へと戻ってきたような、そういう安心感がある。
 落馬洲駅から東鉄線に乗車し一駅目の上水駅へと向かう。ここで、香港人の友人と落ち合い、夕食を食べることにした。深圳の福田口岸駅から上水駅までは25分しかかからなかった。上水駅から近いところにある「石湖墟熟食中心」という市場の上にあるフードマーケットで食べようと思ったのだけれども、あまりにもたくさんの人がいて、席を確保することすらままならなかったため、近くの食堂へと入った。

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【2017.1.24】夕食

 大きな丸テーブルにいくつかのグループと、相席になった。
 となりにいた90歳近くになるであろう高齢の女性は、テーブルの上に出されたお茶で入念に食器を洗っていた。たしかに香港には、食器をお茶で洗う習慣があるとは言うけれども、こういう大衆食堂では高齢の人を除いてはもうやらないんだと、友人は言いながら、テーブルに上に出されたお茶をごくりと飲んだ。

IMG_5943【2017.1.24】夕食

 この友人はいつも、食事を注文しすぎる傾向にある。
 それは、前の年の10月に会った時もそうだった。

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 それでいつも、二人でお腹がはちきれるほど、無理して食べるのだ。

IMG_5946【2017.1.24】夕食

 いつもそれは、変わらない。

IMG_5948【2017.1.24】夕食

 彼は3月、4月に北欧とイギリスを旅行すると言った。彼はサラリーマンだったはずだが、それだけ長期の休みがとれるのだろうかと疑問に思っていたら、ついさっき辞表を出してきたところだったという。2014年から3年間、働いてきたが、給与はあまりよくなかったし、仕事のやりがいもあまり感じられなかったから、もっといい仕事を見つけるんだという。新しい仕事探しの前にその間の貯金で、今まで行きたくても行けなかったところに行くんだと言った。
 話を聞いていると香港は、転職が盛んで、日本のような「新卒至上主義」は存在しないという。そこには、日本よりも多様な働き方がある。それは羨ましいことだとは思う。香港では、より給与のよい仕事、自分の能力に似合った仕事、やりがいのある仕事に出会うために転職をすることは、ごく自然のことで、転職の回数が多いということが悪いこととして評価されることもないのだという。

IMG_5955【2017.1.24】アボカドスムージー

 最後に、アボカドスムージーを飲みながら、友人との最後の時間を過ごす。
 それから、A43番バスに乗って、上水駅から香港国際空港へと向かう。

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 空港で、香港エクスプレス航空の係員が「over bookingが発生する可能性があります。次の日の航空便に振り替えられる可能性があります。明日、成田空港・羽田空港に到着する便のうち、第一希望から第三希望まで希望する便を教えてください。協力してくださる場合、ホテルは私たちが提供し、保証金を1600HKD(約23000円)差し上げます」と言った。次の日、仕事がないわけではなかったが、それだけの保証金がもらえるなら、もう1日、香港に滞在するのも悪くはないと思い承諾したものの、結局、オーバーブッキングは発生しなかったため、内心、残念だった(笑)

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 ほぼ搭乗率100%の状態で、香港エクスプレス航空UO624便は離陸し、羽田空港へと向かった。
 午前4時20分頃に羽田空港へと到着する。しばらくしてから、京急線の始発電車に乗り、自宅へと向かった。こうして、東京からソウル、広州の三ヶ所をめぐる三角移動の旅は終了したのだった。