赤土で汚れた道を行く。

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【2017.2.12】南大東島にて

 時々、さとうきびを運搬するトラックとすれ違う。

IMG_6571【2017.2.12】南大東島にて

 沖縄の絶海の孤島といえば、のんびりとしているイメージがあるけれども、実際にやってくると案外、慌ただしいところだ。

IMG_6573【2017.2.12】南大東島にて

 日の丸山展望台へとやってくる。

IMG_6578【2017.2.12】日の丸山展望台にて

 海抜63mの地点にある展望台だ。

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 南大東島は、島の周囲が高く、中央部分が窪地のように落ちこんだ、そういう地形をしている。海岸周辺は断崖絶壁が多く、砂浜は存在しない。日の丸山のあたりは海抜が最も高く標高が60mを超えるが、海岸線からの距離は750mほどにしかならない。一方、島の海岸線から一番遠い地理的中心部の標高は5mにも満たない。
 日の丸山展望台から、島内を一望する。

IMG_6588【2017.2.12】日の丸山展望台にて

 一面のさとうきび畑と、その中心に製糖工場がある。
 さとうきびの生育の段階や、収穫の段階によってモザイクを為している。

IMG_6594【2017.2.12】日の丸山展望台にて

 展望台の上ると、さとうきびを収穫する機械の音、島中を走り回るトラックの音、そして製糖工場が可動する音もが聞こえてくる。
 島そのものがなんだか、工場のようなところだ。

IMG_6591【2017.2.12】日の丸山展望台にて

 畑として開墾されていない森の筋は、南大東島の標高の高い峰(外輪山)にあたる部分で、輪になっている。
 次に、島の中心とは反対の方向へと、視線を移す。

IMG_6598【2017.2.12】日の丸山展望台にて

 海が見える。
 南大東島から約8kmほどの距離にある北大東島を除いては、半径300km以内には有人島がない。大東諸島を孤立させている、青い青い海が見える。

IMG_6596【2017.2.12】日の丸山展望台にて

 自分が今、そういう地域にいるのだと思うと、なんだか不思議な気持ちがこみ上げてきた。

IMG_6602【2017.2.12】日の丸山展望台にて

 日本にいながら、日本中の誰からも遠いところにいる。
 この山(丘)を、日の丸山と命名した理由がなんだか、分かるような気がした。