トラファルガー広場(Trafalgar Square)は、午前中からたくさんの観光客で賑いを見せている。

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【2017.3.13】トラファルガー広場にて

 広場にある有料のトイレを利用する。

IMG_8610【2017.3.13】トラファルガー広場

 トイレの管理人が、「どこからの旅行客かい。日本かい、韓国かい、中国かい」だとか言ったことをきいてくる。思えばロンドンの都心で、任意の他人というべきだろうか、ロンドン人から話しかけられるということは起こらなかった。誰も自分のことを、旅行客として歓迎してくれることはなかったから、そう話しかけられたことはなんだか嬉しかった。
 中華街へと向かう。

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 中華街はロンドンの一等地にある。

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 牌坊と呼ばれる門があったりと、いかにも中華街といった雰囲気である。
 ここでは、漢民族としてのアイデンティーを目一杯表出することが、許されているようだ。

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 同じくヨーロッパのパリの中華街では、こういった漢民族のアイデンティティーの表出は弱かった。
 (#0664.パリ13区の中華街訪問記 1, #0665.パリ13区の中華街訪問記 2)

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 イギリスは、香港を植民地として所有していたため、19世紀からすでにロンドンに中国系住民の移民があるなど、ロンドンにおける中国系住民の歴史は長くはあるけれども、それを考慮したとしても、パリの状況とはずいぶん異なる。
 あくまでも「印象」にしか過ぎないが、ロンドンの方が成功した移民社会であるように見える。中華街のようすもそうだが、イスラム系住民に対する態度もそうだと思う。パリでは公共の場所でイスラム系住民のヒジャブやニカブ、ブルカの着用の禁止にやっきになっているけれども、ロンドンでは公共の場所でヒジャブやニカブ、ブルカの着用は許されていて、それらを見かけられる。ロンドンの方が、宗教的出自、民族的出自に対して寛容である。そして、ロンドンは、パリよりも治安がよければ、悲劇的なテロの発生件数もパリほどではない。

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 ロンドンには世界が凝縮して、一つに収まっている。
 そういう印象を受ける。

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 赤い提灯がとても華やかだ。

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 中華街では、通りの名前に、漢字名が付けられている。

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 例えば、GERRARD STREETは「爵禄街」だ。

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 NEW PORT PLACEは「新港坊」だ。漢字名は、意訳だったり、音訳だったりする。
 WESTMINSTERが「西敏」になるように、WESTの部分が意訳、MINSTERの部分が音訳(「敏」は中国語で発音がminになる)だったりと、組合せもある。

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 壁に、獅子の飾りがついている。

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【2017.3.13】中華街にて

 パイナップルをかたどったものだから、中国南方の様式だろう。
 香港からの移民が主流だったという歴史があるためか、ロンドンの中華街は、中国南方の色が濃い。

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 ダブルデッカーと中国らしい赤い提灯の組み合わせは、不思議だと思う。
 さすが、国際都市だ。

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 路面が付近の厨房から出された水によって、濡れていたりするのは、なんだか中国らしい。

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 たくさん、中国系のお店があるが、数はずいぶん減っているという。

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 ロンドンの一等地にあって地価や賃料が上昇していて、経営が成り立たないという。

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 もしかしたらロンドンの中華街は「かつては中華街だったところ」になってしまうのかもしれない。

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 そういう中華街でまだ、散髪が12ポンド(約1680円)でできたりするのだから、驚きではある。