タイで働いていて、給料をタイ・バーツで支給されている人は、タイ・バーツを日本円に替える必要性にせまられることがあるだろう。
 少額であれ、ある程度の金額であれ、両替にかかる手数料が最もかからないのは、タイ国内の両替商で両替することである。

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 一方、手数料はややかかるが、日本国内の国際キャッシュカード対応のATMで、タイの銀行発行のデビットカードを用いて、タイの銀行口座から日本円を引き出すこともできる。
 どれくらいの手数料がかかるのか、調査してみた。

■サイアム商業銀行(SCB)のデビットカード(MasterCard)を用いて、ファミリーマートのATMで3万円を引き出す

20170812Cirrus

 引き出すには、カードを入れて、暗証番号を入れればよい。国際キャッシュカード対応のATMであるため暗証番号は4桁、6桁等いずれの桁数でも入力することができる。
 3万円を引き出してからすぐに、インターネットバンキングでサイアム商業銀行の口座を確認したところ、

 9535.99バーツ

 が引き落とされていた。内訳は日本円30216円に該当する額としての9439.99バーツと、サイアム商業銀行側の手数料100バーツである。

■バンコク銀行のデビットカード(UnionPay, 銀聯カード)を用いて、セブンイレブンのATMで3万円を引き出す
20170812UNIONPAY DEBIT

 3万円を引き出してからすぐに、インターネットバンキングでバンコク銀行の口座を確認したところ、

 9482.46バーツ

 が引き落とされていた。内訳は日本円3000円に該当する額としての9382.46バーツと、バンコク銀行側の手数料100バーツである。

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 当日のレートは、1バーツ = 3.2885円であったことから、ファミリーマートでのサイアム商業銀行のデビットカードによる3万円の引き出しには31372円(9535.99バーツ)が、セブンイレブンでのバンコク銀行のデビットカードによる3万円の引き出しには31183円(9482.46バーツ)がかかってて、それぞれ、引き出し金額に対し4.6%、3.9%ほどの手数料が賦課されている。
 バンコク市内の両替商であれば、両替する全金額の0.5%ほどの手数料で両替することができるから、それと比較すると割高ではあるが、日本全国どこでもコンビニのあるところであれば、日本円を持ち合わせていなくても、タイの銀行で発行されたデビットカードを持っていれば、現金がなくなって困ることはないということは分かり、場面や状況によっては利用価値があると言えるだろう。