地球の覗き方

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カテゴリ:日本 > 京都府

<これまで>
 #0278.740年から744年まで日本の都が置かれていた恭仁京(くにきょう)へ
 #0279.海住山寺(かいじゅうせんじ)訪問記
 #0280.和束町「石寺の茶畑」の絶景を目にする!
 #0281.和束茶カフェでお茶を楽しむ

 和束町の中心部を歩いていくと、東側に釜塚(かまつか)の茶畑が見えてくる。

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【2016.5.5】釜塚の茶畑

 釜塚の茶畑は歴史が古く、全てが人の手によって開墾され、拡げられたものだという。

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【2016.5.5】釜塚の茶畑

 水田に、茶畑が映り込んで、独特な景観を見せてくれる。
 途中、お茶の販売店でお茶を買っていく。宇治新茶を淹れてくれたのだが、香りがよい上に、旨味成分が多いのか、だしのような甘みすら感じられる。

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【2016.5.5】和束町にて

 ついに、宇治茶歴史街道の一番奥にある原山地区へと至る。和束町に初めてお茶が植えられたのが、鎌倉時代、この原山地区だったという。

IMG_7578【2016.5.5】原山の茶畑

 原山の茶畑は、石寺や撰原、釜塚の茶畑ほどは、観光客のすがたは見当たらなかった。斜面に住宅街と、茶畑が広がっていた。一部の道は農作業の妨げになるからと、立入禁止との標識もあった。

IMG_7586【2016.5.5】原山の茶畑

 日が少しずつ西日へと傾いていく。
 谷の向こう側にも茶畑が広がる。

IMG_7590【2016.5.5】和束町にて

 その茶畑が広がる景色には、茶源郷という名前が付けられている。

IMG_7595【2016.5.5】和束町にて

 さきほど買ったたけのこごはんを食べながら、バスがやってくるを待つ。

IMG_7599【2016.5.5】たけのこごはん

 JR加茂駅行きのバスは定刻通りにやってきたが、乗客は僕らを含めて3人しかいなかった。

IMG_7604【2016.5.5】JR加茂駅

 加茂駅から天王寺駅までは大和路快速に乗ると乗り換えなし約1時間で行くことができるが運賃が970円である。
 しかし加茂駅から3駅先の奈良駅で一度降り、また乗車すると、

 加茂→JR奈良:240円
 JR奈良→天王寺:470円

 となり、合計運賃が710円で、260円も安くなる。
 大和路快速は奈良駅で6分間時間調整のため停車するので、その間に一度改札を出て、また入場し、同じ電車に乗ることができる。タイムロスが無い。なぜそのような運賃体系になっているのだろう。

IMG_7608【2016.5.5】大和路快速

 それにしても、ひどく日焼けをしてしまった。皮膚が真っ赤だ。5月の紫外線を、なめてかかっていた。
 とはいえ、和束町の茶畑の景色はとても幻想的で、印象的だった。


<これまで>
 #0278.740年から744年まで日本の都が置かれていた恭仁京(くにきょう)へ
 #0279.海住山寺(かいじゅうせんじ)訪問記
 #0280.和束町「石寺の茶畑」の絶景を目にする!

 石寺(いしてら)の茶畑から、和束町の中心部へと歩いていく。

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【2016.5.5】和束町にて

 このあたりは4月の終わりから茶摘みが始まるという。

IMG_7515【2016.5.5】茶摘みの風景

 茶摘みは、手摘みではなく機械で行われている。

IMG_7517【2016.5.5】黒い茶畑

 時折、茶畑に黒いシートや灰色、あるいは白いシートが被せてある。寒冷紗(かんれいしゃ)と呼ばれるナイロン繊維を編み込んだシートで、葉に当たる日光量を調整することができる。新芽を収穫する前に被せるのだが、渋みを抑え、旨味の多いお茶を生産することができるという。そのためお茶の葉の新芽が出る4月の中頃からは、しばらく、シートに覆われた茶畑を見ることになる。

IMG_7518【2016.5.5】撰原(えりはら)の茶畑

 撰原の茶畑という眺望点がある。
 急な山肌が茶畑に覆われていて、ここもなかなか景色がよい。

IMG_7529【2016.5.5】和束町にて

 海住山寺に立ち寄ったので、もうJR加茂駅から12kmか13kmほど歩いていたと思う。汗ばむ陽気だったので、冷たい飲み物が飲みたくて、和束町の中心部にある和束茶カフェに立ち寄る。和束茶カフェでは、和束町で生産されたお茶や抹茶を利用したメニューを楽しんだり、茶葉を買い求めることができる。
 お店で店員のおばさんと「こどもの日ですね。柏餅と粽もありますよ。あら、あなた、子どもじゃないわね」「いいえ、体の大きいこどもです」なんて話を交わす。のどかな春の日である。

IMG_7543【2016.5.5】抹茶ミルク

 抹茶ミルクと、アイス抹茶で喉を潤す。

IMG_7544【2016.5.5】アイス抹茶

 お茶の香りにお茶の味がしっかりと濃くて、とてもおいしかった。
 東京にも、浅草にも「日本茶カフェ」といって、和束で生産されたお茶を特売するアンテナショップがあるそうだ。しかし、ここ和束町の店舗の方が、扱っている品目が多いから、京都まで訪れる価値があるとの店員の話だった。

■和束茶カフェ
住所:京都府相楽郡和束町白栖大狭間35
営業時間:午前10時から午後5時まで(日曜日は午前9時から) 

<つづき>
 #0282.和束町「釜塚の茶畑」「原山の茶畑」の風景  


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 #0279.海住山寺(かいじゅうせんじ)訪問記

 宇治茶歴史街道(http://www.ujicha.or.jp/wp/wp-content/themes/ujicha/images/history-street-kidugawa2.pdf)を奥へと進んでいくと、京都府木津川市から京都府相楽郡和束町へと入る。

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【2016.5.5】和束町

 和束町は宇治茶の生産で有名で、京都府内で生産されるお茶の約4割から半分を生産している。鎌倉時代に海住山寺(#0279.海住山寺(かいじゅうせんじ)訪問記)の高僧、慈心上人がこの地をお茶の生産に適した土地とみて、生産を始めたのが起こりだという。江戸時代には皇室領にもなり、京都御所に収められていたとか。

IMG_7464【2016.5.5】猫の恋

 猫が恋をしている。
 山がちな地形の斜面には、茶畑が広がっている。

IMG_7476【2016.5.5】和束町にて

 その茶畑が広がる和束町の中で、もっとも幻想的な景色を見せてくれるのが、和束町石寺(いしてら)にある、石寺の茶畑である。
 道を進んでいくと…。

IMG_7487【2016.5.5】和束町石寺にて

 ぱっと視界が開ける。

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【2016.5.5】和束町石寺にて

 太陽光を遮る樹々が無く、ひたすら眩しい。

IMG_7502【2016.5.5】石寺の茶畑

 茶畑が、空へと高く高く伸びていく。天空へと続く茶畑、ただただ不思議な景色。
 ここには小さなベンチがある。また、周りには和菓子屋さんなどの売店があって、しばらく間、くつろぐことができる。

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【2016.5.5】石寺の茶畑

 京都にこのような景色があるとは思わなかった。一緒にやってきた友人もまた、驚いていた。京都と言えば寺社のイメージが強いけれども、農村の景色もなかなかだと思う。

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【2016.5.5】石寺の茶畑

 京都府が指定する景観資産の第一号にも登録されているそうだ。

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【2016.5.5】石寺の茶畑

 棚田と、茶畑が目に入る。6月、7月に行けば、より青々とした景色をみせてくれるだろう。 
 この幻想的な景色をただただ眺めてから、また歩き出した。 

■石寺の茶畑
 奈良交通「和束高橋」バス停から徒歩約15分
 「ペットメモリアルやまと」 付近 (Google Mapで検索すると出てくる)

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