地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

カテゴリ:中国 > 四川省

 成都の中心繁華街、春熙路へとやってくる。

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【2017.11.19】春熙路にて

 伊勢丹百貨店があるところだ。

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【2017.11.19】春熙路にて

 その向かいにある、成都IFS(国際金融中心, Chengdu International Finance Square)に巨大パンダがいる。ちょうど入口からは、パンダがビルにしがみついている様子が見える。

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 なんともお尻がなんともチャーミングに感じられる。
 なお、成都IFSの低層部はショッピングセンターになっている。

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【2017.11.19】成都IFSにて

 ブランドショップなどがメインで、これといってひかれるものはなかった。国際ブランドに関していえば、中国は関税が高いのか、日本などに比べて価格がひどく高い。
 パンダはレストラン階にいる。

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 たくさんの観光客がパンダの前で、写真を撮っている。

IMG_7234【2017.11.19】成都IFSにて

 成都はどこにいっても、パンダのマスコットばかりだ。
 とりあえずパンダをアピールしておけば、集客になる。そういう考えが、手に取るように感じられる。2014年に開業したというから、比較的新しい、成都の観光スポットと言えよう。

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 「客寄せパンダ」なんて言葉があるけれども、それは、日本も中国も変わらないことなのだろう。

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 人類は本能的に、パンダの愛嬌には逆らえないようである。周囲が、無機質なビルばかりであることがいささか残念ではあるが、見に来る価値はあると思う。
 友人にパンダとのツーショット写真を撮ってもらって、あとにした。周囲に高いビルが多いためか、ビル風が吹いてひどく寒く、長居してはいられなかった。

■成都IFS
 地下鉄2号線・3号線「春熙路」駅すぐ


 成都市内を、シェア自転車で駆け巡る。

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【2017.11.19】成都市内にて

 パンダ郵便局がある。四川省にある成都では、どこもかしこもパンダで溢れている。

IMG_7183【2017.11.19】成都市内にて

 しばらく、走る。

IMG_7185【2017.11.19】成都市内にて

 天府広場の近くで、自転車を乗り捨てる。

IMG_7190【2017.11.19】成都市内にて

 天府広場は、成都中心部に位置し、地下鉄1号線および2号線が交わる交通の拠点である。

IMG_7191【2017.11.19】天府広場

 周囲には地下街が広がっている。「天府」というのは、四川の旧称で「人の手の加えられていない新天地」という意味の言葉だという。

IMG_7193【2017.11.19】成都市内にて

 それから、繁華街の方へと歩いていく。

IMG_7196【2017.11.19】ストリートパフォーマンス

 ストリートパフォーマンスをしている。

IMG_7200【2017.11.19】ストリートパフォーマンス

 特徴的だったのは、スマートフォンの画面に向けて、おこなっているということだった。

IMG_7202【2017.11.19】スマートフォン

 インターネット上で放送すると、視聴者の数にしたがって広告料が入ってくる。そのため中国全土で、こういうタイプのパフォーマーが増えているということだった。一部のパフォーマーは大金を手にしているため、就職難で職に就けない若者や、仕事に嫌気がさした若者が、彼らに憧れて、そちらの道へ進むのだそうだ。しかし、その日見たパフォーマンスの内容は、誰かの真似事ばかりで独自性が無く、面白くもなかったから、その成功は厳しいように思われた。また、ストリートパフォーマンスなのにその場にいる観客に気を使わずスマートフォンの方ばかりを向いているのも、その場が盛り上がらない、要因だったと思う。
 しかし、こういった種類の路上パフォーマンスが電脳世界とつながっていて、収入源となるという現象自体は、新時代の到来を感じさせて、興味深いものではあった。

IMG_7207【2017.11.19】ネームプレート

 あるお店の、LEDのネームプレートもまた、新時代の到来を感じさせる。
 シェア自転車にしろストリートパフォーマーにしろネームプレートにしろ中国を旅していると、「未来的」だと感じさせる、いろいろなものに出会う。もちろんどれも日本の技術で十分、実現できるものではあるが、それが市民に浸透しているという点で日本よりも未来を行っている、そう思うことがある。(ただ、その未来というものがどうもユートピアには感じられない。)


 今、中国の都市部では、シェア自転車が流行している。

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【2017.11.19】シェア自転車

 「ofo」と「mobike」のふたつが、席巻している。

IMG_7170【2017.11.19】シェア自転車

 仕組みはごく単純である。

IMG_7173【2017.11.19】シェア自転車

 スマートフォンの専用のアプリケーションで自転車にあるQRコードを読むと、自転車とサーバーが自動的に通信を行い、自転車のロックが自動的に解除さるとともに、課金が開始される。利用を終え、手動でロックすると、課金が終了する。基本的には30分の利用に、1元(約17円)が課金される。使用回数が多いユーザーに適用される割引もあって、もっと安価に利用することもできるそうだ。自転車はどこで利用を開始し、どこで乗り捨ててもよい。
 友人のアカウントを利用して、シェア自転車を体験することにした。なんだか、中国人民になった気分である。

IMG_7176【2017.11.19】成都にて

 かつて中国は幅の広い道路を大量の自転車が行きかう国というイメージがあったがいつの間にか、車にとって変わられてそのイメージはなくなった。それがまた、2017年になって、自転車の国へと回帰しつつあるのである。

IMG_7194【2017.11.19】成都にて

 大都市とはいっても傾斜が多く自転車には向かない重慶などではちっとも普及しているようすがなかったが、平板な都市、成都では、よく普及している。
 中国の都市部では、以下のような理由からよく普及しているのだと思われる。

・道、特に歩道が広いため、自転車を乗り捨てることのできるスポットがたくさんある。自転車をいくら乗り捨てても、交通の妨げにならない。
・車道に、二輪車専用レーンが設けられているため、安全に走行できる。
・市民意識が高く、自転車が毀損されたりしない。(フランス・パリでもシェア自転車サービスがあったが盗難や破壊が相次ぎサービスが中止されている)
・都市部では団地の居住者が多いが、自転車置き場が不足していたり無かったりするため、自らの自転車を所有することが現実的ではない。

 その他にも、健康に対する意識なども、普及の要因だろう。
 一方、日本の都市部ではどうかということを考えてみると、自転車を乗り捨てることのできるスポットが極めて少ないことや、二輪車専用レーンがないこと、また、団地、戸建てを含め、多くの人々が自転車を所有できるようになっていることから、あまり普及するようには思えない。
 個人的には、自転車によって操作性にばらつきがあることが気になった。時に、タイヤの空気が抜けていたり、ペダルが重かったり、軸が歪んでいたりする。それでも、便利だと思った。観光客としては、地下鉄にもぐってしまうと、都市の風景を見ることもできなくなるから、シェア自転車を乗り継いで、都市をめぐることができるというのは、なかなかよいのである。シェア自転車によって、中国都市部の観光がよりはかどるだろう。


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