地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

カテゴリ:日本 > 沖縄県

 この日は、自転車で島をめぐるにはよい天気だった。

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【2017.2.13】南大東島にて

 野菜畑がある。

IMG_6820【2017.2.13】南大東島にて

 かぼちゃが、膨らみはじめていた。

IMG_6823【2017.2.13】南大東島にて

 24時間稼働している製糖工場、それから、早朝からさとうきびの収穫のために、収穫の機械と、さとうきびを製糖場へと運ぶトラックが慌ただしく動いてはいるけれども、都会のようなせわしさはない。

IMG_6826【2017.2.13】南大東島にて

 都会のせわしさというものは、終わりのないせわしさではあるけれども、南大東島のせわしさはさとうきびの収穫シーズンだけだ。

IMG_6828【2017.2.13】南大東島にて

 朝の気温は12度ほどと少し肌寒かったけれども、昼には20度近くまで上がった。

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 さとうきび畑はなかなか、色彩豊かだ。
 さとうきびが生育しているところ、すでに刈り終えたところとで、グラデーションを為している。

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 近くには、さとうきび用の肥料の袋が無造作に積まれていた。

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 進んでいると、道がなくなってしまった。

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 また、来た道を戻る。

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 たったの30平方キロメートルしかない島の景色のようには思えない。

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 もっと広い島であるような気がする。
 この丘陵地がずっと、ずっと続いてそうな気がする。あたかも、北海道のように。

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 丘陵地に広がるさとうきび畑が、とても美しい。

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 風に揺らいで、より美しい景色を作る。

IMG_6860【2017.2.13】南大東島にて

 丘陵地の一面のさとうきびというものが、これだけ美しいものだということをこの日、初めて知ったのだった。


 南大東島には島の北部と、島の南部に港がある。それぞれ、北港、亀池港という。
 亀池港へと向かう。

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【2017.2.13】亀池港へと向かう道

 一度、丘を上がっていく。

IMG_6792【2017.2.13】亀池港へと向かう道

 それから、一気に海の方へと落ちる。

IMG_6793【2017.2.13】亀池港へと向かう道

その日に南大東島に入港する船は、前日の午後5時に那覇を出発するものだった。船はまず、午前8時に北大東島に入港し、午前9時に出港、それから南大東島には午前10時に入港するものだった。
 時刻は午前9時半頃で、船の入港にはやや早く来てしまった。

IMG_6796【2017.2.13】亀池港にて

 港周辺はまだ、静かだった。
 入港する時には、たくさんの人々がやってきて賑やかになるという。船から下ろした物資を、各自、運ばなくてはならないからだ。

IMG_6798【2017.2.13】亀池港にて

 船が、北港に入るか、それとも、亀池港に入るかは、メーリングリストによって全島民に知らされるのだという。それは、スマートフォンが普及すれば、LINEにとってかわるかもしれない。

IMG_6799【2017.2.13】亀池港にて

 南大東島は、港湾施設が海抜10m以上の高さに築かれているため、船の接岸ができない。そのためすべての物資、それから乗客をクレーンで船の上へと運ぶ。

IMG_6800【2017.2.13】亀池港にて

 南大東島へは、海の上で一晩を過ごす必要はあるものの、船を利用してやってくることもできる。
 しかし運航便数は1週間に1便あるいは2便しかなく、定期的ではなく、また海のようすによってしばしば出港が延期されるために、大東海運株式会社(http://www.daitoline.com/)で逐一確認をする必要がある。
 乗船には予約が必要で那覇・南北大東間の運賃は片道5690円、往復10820円と、琉球エアコミューターと比較するとずっと安価だ。
 船に乗ってやってくると、島民が見守る中、クレーンによって運ばれて島に上陸することができるそうだが、いつか、体験してみたいものである。

IMG_6802【2017.2.13】亀池港にて

 南大東島の港は、断崖絶壁を切り開いて、無理矢理、港を作っているといった感じだ。

IMG_6806【2017.2.13】亀池港にて

 断崖の上へとのぼると、風力発電の風車が回っていた。

IMG_6811【2017.2.13】亀池港にて

 せっかくだから船の入港を待っていようとも思っていたけれども、いつ入港するのか分からないから、別のところへと向かうことにした。


 ホテルよしざとで、南大東島2日目の朝を迎える。

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【2017.2.12】ホテルよしざと

 ホテルよしざとは一部五階建ての建物で、おそらく南大東島で最も高い建物だ。
 4階にある食堂で、朝食をとる。

IMG_6774【2017.2.13】在所集落

 南大東島の建物の屋根は、沖縄によくある赤瓦ではなくて、トタン屋根が多い。その理由は、トタン屋根であれば天水(雨水)を集めやすいからだという。絶海の孤島にあって、淡水の確保が大きな課題であった南大東島では、屋根がトタン屋根であることが重要であるのだ。
 もちろん、この島がもともと、八丈島の開拓民によって開かれたところであるから、沖縄県にありながら、沖縄の文化の浸透が弱いということも一つの理由であろう。

IMG_6780【2017.2.13】朝食

 朝食をたっぷりと食べて、また、自転車を借りてでかける。

IMG_6783【2017.2.13】宿周辺にて

 さとうきび畑の中を走っていく。

IMG_6785【2017.2.13】さとうきび畑

 時々、さとうきび以外もあって、野菜なども作られている。

IMG_6786【2017.2.13】南大東島にて

 島民の話によると南大東島の砂糖は市価の4倍の価格で、政府によって買い上げられているという。
 南大東島で経済活動をおこなうことに対しインセンティブを付与し、人々に経済活動をさせているのである。どの陸地からも300km以上離れている大東諸島は、領海を守るためには重要な領土であるから、そこに日本人による経済活動があるということを対外的に見せることが必要だと政府は考えるのだが、南大東島という絶海の孤島に人を住まわせるには、それくらいのインセンティブを与えなくてはならないのだろう。
 製糖工場の「さとうきびは島を守り島は国土を守る」というスローガンの意味がよく分かる。(#0843.南大東島はさとうきびの島)
 それが、大東諸島の北大東村と南大東村の一人あたりの平均収入が沖縄県民の平均の2倍ほどにもなる理由であるが、一部の島民はその状況に危機感を抱いているようである。
 「政府の政策が少しでも変われば、我々の生活は成り立たなくなる」
 そのために野菜を生産して、島内の食糧自給率を上げる試みだとか、観光によって人に来てもらうことをもくろんで、観光客誘致のために東奔西走している人もいるという。しかしまだ年間3000泊ほどしか、観光客には来てもらえていないため、今の3倍以上に増やしていかないと、産業としては成り立たないというから、まだまだ前途多難だと思う。多くの島民たちの間は「砂糖だけあれば生きていける」という意識が根強い上に、ただでさえ製糖業で忙しく失業率が0%の島に、観光に力を入れる余力がないというのもまた真実だろう。
 それでも興味深いところだから、ぜひ、行ってほしいと思う。


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