地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

カテゴリ: イギリス

 スタンステッド空港に到着すると、電光掲示板に、ライアンエアーFR8542便の行き先がLeipzig(ライプチヒ)と表示されている。予約したのはベルリンに行く便のはずだが、どうなっているのだろう。
 メールを確認すると、前日にライアンエアーからメールが来ていた。

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 〇〇様
 私たちは2017年3月14日のロンドン発ベルリン行きのFR8542便の行き先が、ライプチヒに変更されたことを深くお詫び申し上げます。
 私たちは乗客の皆様のために、定時運行を心がけてはおりますが、やむをえず運行計画の変更が余儀なくされるケースがございます。
(中略)
 運航便の遅延に対し、もう一度深くお詫び申し上げます。
 
 どうして、行き先が変更されたのか、記述がない。
 スタンステッド空港の職員によれば、到着地ベルリン・シェーネフェルト空港(Flughafen Berlin-Schönefeld
)の地上職員の賃金交渉をめぐるストライキによって、空港が機能せず、多くの便が欠航になったという。
 その日のベルリン行きのライアンエアーの便は4便あったが、そのうちの2便はライプチヒ行きに変更、そして残る2便は欠航したという。スタンステッド空港の職員は「それでも、あなたはライプチヒに行けるから、幸運よ」という。
 さて、ライプチヒがどこにあるのかgoogle mapで確認をしてみると、ベルリンから直線距離で150kmほど離れている地方都市だった。旧東ドイツではベルリンについで二番目に大きかった都市であるという。
 高校時代の友人がベルリンに留学していてその友人宅に泊まる予定だったから、連絡をしてみると、「ドイツでストライクはよくあることだから、そういうことが起こっても、大丈夫なようになっている」と言う。僕は無事に、ベルリンに到着できるのだろうか。

IMG_9125【2017.3.14】スタンステッド空港にて

 仕方ないから、搭乗する。

IMG_9127【2017.3.14】スタンステッド空港にて

 乗客はみな落ち着いていた。みなもともと、ベルリンに行く予定だった人たちなのだから、彼らについていけば大丈夫だろう。

IMG_9132【2017.3.14】ライアンエアー

 機内はとても、狭い。

IMG_9133【2017.3.14】機内にて

 1時間40分をかけて、ライプチヒへと向かう。

2017年3月英独仏

 イギリス式の英語はよく聞き取れない。

 「ベルリン・シェーネフェルト空港のストライキの影響で、ライプチヒ空港行きに変更されましたことをお詫び申し上げます。しかし、あなたがたは幸運です。我々は、ライプチヒからベルリンへと向かうバスを確保することに成功いたしました」

 幸運、いや、不幸中の幸いというべきだろう(笑)
 それにしても、客室乗務員はよくしゃべる。子ども向けのアルファベット学習教材の宣伝やら、いろいろなものを宣伝している。これではまるで、空を飛ぶテレビショッピングだ。それから、スクラッチくじなんかも販売していた。

 「みなさん、ラッキータイムです。このスクラッチくじは機内でしか引けません。次の幸運を引くのは、あなたです…」

 何人かが挑戦していたが、大当たりを引いた人はいなかった。
 ああ、なんと、やかましいライアンエアー。
 1時間40分後、曇天のライプチヒ空港へと到着する。

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【2017.3.14】ライプチヒ空港にて

 人生、初めてやって来たドイツということになる。何もかもがドイツ語で表記されている。空港のいたるところに「Ausgang」という表示がある。ドイツ語で出口のことをそういうのか。
 ベルリンの空港のストライキにより、たくさんの便がライプチヒの空港に集中しているようで、国際線の便が次々に到着し、入国審査台の前には長蛇の列ができていた。空港は、それだけたくさんの国際線旅客をさばくための構造ではなかった。
 入国に30分弱はかかったと思う。パスポートに「Leipzig」と記載された、めずらしいスタンプを押され、ドイツに入国することができた。


  ライアンエアー(Ryanair)はアイルランド国籍の航空会社で、世界最大のLCCであり、また、LCCというビジネスモデルを築いてきた航空会社でもある。
 ロンドンからベルリンまでの飛行時間1時間50分の便を、たったの3980円(27.53ポンド)で購入した。それも、15kgの預け手荷物を含んでいる。

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 あまりにも安価で、日本や韓国、台湾、香港、中国などの東アジアのLCCが、LCCとは思えなくなる。ヨーロッパほどの人件費がかかる地域でこれだけの低価格を提示できるのだから、東アジアのLCCも努力次第ではもっと、航空運賃を下げられるはずだと思う。
 ただし利用に際しては、「罠」が多いから注意しなくてはならない。

①ウェブチェックインをしないと罰金を科せられる

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 出発の7日前から2時間前の間にインターネット上でチェックインをおこなわないと、45ユーロ(5400円)あるいは45ポンド(6300円)を徴収される。
 出発前にライアンエアーから送られるメールに大きく「CHECK IN NOW」と書いてあるはずだから、必ずチェックインをしておこう。

②搭乗券を印刷しておかないと罰金を課せられる

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20170314ロンドン・ライプチヒ

 ライアンエアーからメールで送られる「搭乗券」は各自、印刷してから空港に向かわなくてはならない。これを怠ると、空港で、搭乗券発行料として、15ユーロ(約1800円)あるいは15ポンド(約2100円)を徴収される。
 必ず、プリンターが利用できる環境で、印刷するようにしよう。
 またライアンエアーでは、非EU市民は渡航先の国家に入国することができるかどうかを確認するVISA CHECKという作業を受けなくてはならないので、搭乗券に必ず「VISA CHECK」というハンコを押してもらうことを忘れないようにしよう。チェックインカウンターに向かえば、何を言わなくても、職員が自動的に対応してくれるはずだが、心には留めておこう。

③機内持ち込み手荷物および預け荷物の重量超過にはくれぐれも注意

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 機内持ち込み手荷物は、
 55cm x 40cm x 20cm の直方体に収まる10kg以内の重量のかばん1つと、 35cm x 20cm x 20cmの直方体に収まるハンドバッグ(ノートパソコンを含む)1つが許容されている。これは、空港で厳密にチェックされる。ロンドン・スタンステッド空港では、はかりの上に荷物を載せて、OKサインが表示されないと、先に進めないようになっている。預け手荷物は事前にインターネット上で重量別に購入しておく。
 もし、重量超過をした場合には、1kgあたり10ユーロ(約1200円)あるいは10ポンド(約1400円)が徴収される。

④これは、罠ではないが… 

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 もし、出発の40分前までに空港に到着できなかったものの、出発から1時間後までの間に空港に到着することができれば、100ユーロ(約12000円)あるいは100ポンド(約14000円)の手数料を支払って、購入した搭乗券が無効にはならず、直近の別の便へと振り返ることができる。
 しかし、手数料の高さを考えると、直近の便をインターネットで初めから購入し直す方が、安く上がる可能性もある。

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 ライアンエアーは正規の航空運賃よりは、「罰金」で稼いでいる会社という印象を受ける。
 利用には、一種のゲームのようなスリルが感じられるが、うまくクリアできればとても安く移動ができるので、ぜひとも挑戦していただきたい(笑)


 スタンステッド空港(London Stansted Airport)は、ロンドン中心地から約50kmほど離れている。ロンドン周辺では3番目に大きい空港で、ヨーロッパ圏内のLCCの拠点となっている。
 ロンドンの人々からは「かなり遠いところにある空港」と思われているが、成田空港が東京都心から60kmの位置にあることを考えれば、それより近いのだし許容できる遠さだともいえる。行き方としては、

①バス
 National Express(http://www.nationalexpress.com/home.aspx)などが、ロンドン各地から空港行きのバスを24時間運航している。

②鉄道
 リバプール・ストリート(Liverpool Street station)駅あるいはトッテナム・ヘイル(Tottenham Hale)駅から、Stansted Expressを利用する。リバプール・ストリートを午前4時40分に出発し、トッテナム・ヘイル駅に午前4時52分到着、それから午前5時39分に空港に到着する始発列車から、午後11時半にリバプール・ストリート駅を出発し、トッテナム・ヘイル駅に午後11時37分到着、それから午後0時13分に空港に到着する最終列車までがある。

 といった方法が考えられる。今回は、鉄道を利用した。
 まず、トッテナム・ヘイル駅へと向かう。

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 しばらく、待つ。

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【2017.3.14】トッテナム・ヘイル駅にて

 ここからスタンステッド空港行きの列車に乗る。

IMG_9111【2017.3.14】車窓

 36分ほどで到着する。

IMG_9112【2017.3.14】車窓

 途中、牧草地などが広がる。

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 ロンドン中心部から大体、70分ほどで到着する。
 さて、スタンステッド空港駅に到着すると問題が起こった。ホームを降りて歩いていると、僕に向かって駅員が近づいてきて、言う。

 駅員「乗車券を見せなさい」
 僕(オイスターカードを見せる)
 駅員「それは、valid(有効)な乗車券ではない。罰金だ」
 僕「どういうことですか」
 駅員「スタンステッド空港駅はオイスターカードのサービス提供範囲外だ。つまり、オイスターカードを利用して乗車したということは、有効な乗車券を購入していないということだ。つまり、罰金を支払う必要がある」
 僕「駅に、そういう表示はなかった」
 駅員「それは、ルールだ」
 僕「それは旅行者には、あまりにも難しいルールだ。運賃はここで支払う」
 駅員「あなたの行為は、ペナルティを受けるべきものだ」

 なぜ、この駅員たちの態度は横柄なのだろう。しかも、聞き取りにくいイギリス英語で外国人に対して、ゆっくり分かりやすく話そうという態度も少しも見えない。日本だったら、「お客様、大変、申し訳ございません。こちらの駅では、IC乗車券がご利用いただけませんから、現金での清算となります」とでも言うが、イギリスでは「罰金」とか「ペナルティ」といった言葉を連呼している。旅行客にそのルールを熟知させることもせず、オイスターカードだけで空港にやってきたら、罪人扱いをする。

 僕「ところで、あなたたち、ここの空港にやってきた全ての人たちをチェックしていないじゃないですか」
 駅員「今は、あなたをチェックしているから、できません」
 僕(何を言う。最初から、このルールを熟知していない旅行客の、非ロンドン市民に見える人を狙い撃ちにして、検札してるじゃねえか。)

 駅員「31.5ポンド(約4410円)です」
 僕「あまりにも高い!」
 駅員「支払わなければ、空港に入れません。それは、あなたの選択です」

 これだけ不親切な駅員も、世界で初めてみた。
 しかし、これから飛行機に乗ってベルリンへと向かわなくてはならないのも事実だったし、ここで通せんぼされてしまっては困る。
 財布をみると、現金は15.8ポンド(約2210円)しかなかった。

 僕「今、現金がこれしかないので、15.8ポンドでいいですか」
 駅員「(財布を覗きこみながら)残りは、そのVISAカードで支払いなさい」

 全く、人の財布を覗きこんで、何のカードがあるか確認をする駅員の意地悪さと言ったら。
 ロンドン・ベルリン間の航空券は15kgの預け荷物込みで27.53ポンド(約3980円)で購入したものだった。4410円が加わって、8390円になったのだと思えばいいか。それでも、安いのだから。

スタンステッド空港罰金

 支払いには、時間がかかった。

 僕「もう行っていいですか」
 駅員「待ちなさい。やるべきことがたくさんある。俺の氏名なども、登録しなくてはならないんだ」

 どういうことだろう。罰金を払わせることに成功すると、駅員に成功報酬でもつくのだろうか。5分ほどして、ようやく終わる。

 僕「それにしても、高すぎる。I will never come to London. You cannot meet such an unkind station staff in Japan.」
 駅員「それは、あなたの選択です」

IMG_9122【2017.3.14】スタンステッド空港にて

 こうして、イギリスのイメージは地に落ちたのだった。
 とにかくスタンステッド空港には、オイスターカードでは行かない、それだけは心にとめておいてほしい。きちんと乗車券を購入してから、行かなくてはならない。


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