地球の覗き方

地球のことをのぞいてみよう

カテゴリ: 韓国

  午前3時半に起きて、午前4時を少し過ぎたころに弘大(홍대)を出発する。

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【2017.1.22】弘大(홍대)

 延世大学正門前にある、延大前(연대앞)バス停で、空港バスを待つ。

IMG_4881【2017.1.22】バス停にて

 午前7時に離陸する飛行機に乗るには公共交通機関が限られるが、延大前バス停からは、午前4時35分、午前4時48分にバス停に停車する仁川国際空港行きの6011番バスに乗ることができて、45分ほどで到着する。
 新村・弘大方面から、仁川国際空港に午前5時20分に到着するためには、この6011番バスを利用する以外に方法はないだろう。

IMG_4883【2017.1.22】バス停にて

 気温は氷点下8度であった。
 このバスはいつも乗車率が高く、場合によっては乗れず、午前4時48分のバスに乗ることになる可能性もある。料金は10000ウォンをT-moneyカードか、現金で払う。

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 仁川国際空港は、まだ夜明け前であるにも関わらずたくさんの人がいた。空港周辺で前泊している人も、少なからずいただろう。
 香港エクスプレスのカウンターに並んで、発券を待つ。発券が終わったのが、5時40分頃だっただろうか。それから、保安検査を受けに行く。それはとても長い行列で、20分ほど待たなくてはならなかった。午前6時で、離陸1時間前になった。保安官は言う。
 
「お客様、この搭乗券とパスポートの氏名が一致していません。おそらく、係員がタイプを間違ったのだと思います。アルファベット一つが余計に入っています。カウンターに戻って、訂正し、ハンコを押してきてもらってください」

 それから、カウンターに戻り、訂正してもらう。
 「申し訳ございません。訂正しますのでしばらくお待ちください」
 「作業が完了いたしました。時間があまりありません。保安検査場は混雑していますから、職員用のレーンを抜けて行ってください。」
 保安検査場に行くが、職員用のレーンがよく分からないから、先ほど対応してくれた係員とは異なる係員にきく。
 
 僕 : 「あの、さきほど、名前を訂正してもらったのですが時間がありませんから、通してくれませんか」
 係員 : 「いいえ、こちらで、お待ちください」
 僕 : 「いえ、先ほどここで並んで、一度、カウンターに戻されたのです。カウンターで、職員用のレーンを通るように言われました」
 係員 : 「いいえ、みなさま、こちらでお待ちですから…」

 らちが明かないので、他の係員にきく。

 僕 : 「あの、さきほど、名前を訂正したもらったのですが時間がありませんから、通してくれませんか」
 係員 : 「離陸30分前になったらお助けできるのですが、規則上、今の時間ではできません」

 時刻は、午前6時28分だった。たしかに、離陸30分前まではあと2分はあるが、どうせ、列に並んでいたら、6時半は過ぎる。

 僕 : 「そうは言われても、香港エクスプレスのカウンターで職員用のレーンを通るよう言われたのです」
 係員 : 「私の権限では、なんとも言えません」

 下っ端にきいてしまったようだ。
 案の定、年長の係員にきいたところ、すぐに通してくれた。しかし、先を進んだ空港職員用のカウンターにいた係員にまた、今までの事情を説明することになる。

 係員 : 「お客さま、こちらは職員用のレーンですから…」
 僕 : 「かくかくじかじか!」

 とても悪い、仁川空港の連係プレーを経験したのであった。

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 離陸1時間40分前に空港に到着したはずであったが、すでに搭乗締め切り時刻が迫っていた。

IMG_4890【2017.1.22】香港エクスプレス

 搭乗前に写真を撮って、飛び乗る。
 しばらく寝ていると、香港国際空港に到着する。所要時間は3時間半ほどと、案外、近い。

IMG_4894【2017.1.22】香港国際空港にて

 気温は16度である。気温が一気に、24度も上がったのだった。
 これで、2014年1月、2015年10月、2016年10月に続いて4回目の訪港となる。

IMG_4898【2017.1.22】香港国際空港にて

 仁川空港のごたごたのせいで、朝食をとる時間すらなかった。

IMG_4899【2017.1.22】トマトジュース

 空港でまず、トマトジュースを飲んで、中国本土の広州へと向かう準備を整えた。


 北漢江の中洲にある、南怡島は、株式会社南怡島が経営する公園である。

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【2017.1.21】南怡島にて

 2002年に放映され、日本における韓流ブームを築いた韓国ドラマ「冬のソナタ」の撮影地として、日本の韓流ファンの間では有名だ。

IMG_4815【2017.1.21】南怡島にて

 そういった理由から、韓国人だけではなくたくさんの外国人観光客が訪れる観光地である。

IMG_4820【2017.1.21】南怡島にて

 しかし、交通の便も悪いし、冬のソナタに興味があるわけでもない僕は、ソウルに3年半に渡って住んでいたにも関わらず、一度も訪問したことは無かった。
 今回、日本からやってきた一行を案内することになって、そのリクエストから行くことになったのだった。

IMG_4830【2017.1.21】南怡島にて

 雪山などがあって、子ども連れには楽しいと思う。

IMG_4834【2017.1.21】南怡島にて

 冬の景色をながめる。

IMG_4839【2017.1.21】南怡島にて

 公園自体に、たくさんの外国人観光客をひきつける魅力があるとは思わない。よく田舎にあるお寒い観光地である。ドラマの撮影地とは大体、こんなものである。

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 この並木道が有名だと思う。

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【2017.1.21】南怡島にて

 そこには、ヨン様の像もある。

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 そのヨン様の後ろには…。

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 もっと、存在感のある像があった。

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 帰る頃になると、また、雪がちらつくようになる。

IMG_4866【2017.1.21】南怡島にて

 船に乗って、南怡島を出る。

IMG_4870【2017.1.21】雪

 そこからタクシーに乗って、加平駅まで移動する。

IMG_4876【2017.1.21】加平駅

 特急列車に乗って手っ取り早く帰ろうと思ったが、残念ながら満員で、直前の予約では乗車することはできなかった。しかたなく、2時間以上をかけて、普通列車でまたソウルへと向かったのだった。 


 春川をはじめとした江原道(강원도)の名物と言えば、タッカルビ(닭갈비)と、マッグクス(막국수)がある。

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【2016.1.21】南怡島駐車場周辺にて

 南怡島の周辺は、タッカルビやマッグクスの食堂ばかりだ。
 どこで食べればおいしいのか、よく分からない。観光地に行くと、その土地の名物を売る食堂が乱立して、どこで食べればいいのかよく分からなくなるのは、日本も韓国も変わらない。

IMG_4792【2016.1.21】食堂

 최초1호점 남이섬웰빙닭갈비・막국수
(最初1号店 南怡島ウェルビーイングタッカルビ・マッグクス)

 맛없으면공짜
(まずかったら無料)

 特に考えもなく、ここで食べることにした。

IMG_4785【2016.1.21】食堂

 家族で経営しているようだった。普段から、外国人観光客が多いからか、入店するとすぐに、英語で話しかけられた。
 タッカルビとマッグクスを注文する。

IMG_4778【2016.1.21】タッカルビ

 タッカルビのタッ(닭)とは鶏を意味する。そして、カルビ(갈비)とは「肋骨」を意味する。しかし、肋骨の肉は今、使われていない。もともと1960年代、韓国が貧しかったころに、鶏の全ての部位を残さまいと、鶏の肋骨の肉を使う料理として作られ、軍部隊の兵士の酒のつまみとして人気を博したというタッカルビだが、飽食の時代になって同じ鶏肉を使ってはいるが、もも肉などに置き換わった。そのため、現代のタッカルビは、カルビが入っていないにもかかわらず「タッカルビ」なのである。

IMG_4779【2016.1.21】タッカルビ

 これを、サンチュの葉等に包んで食べる。
 ジューシーな鶏もも肉がとてもおいしい。

IMG_4780【2016.1.21】タッカルビ

 ああいうことを書くと、1960年当時のタッカルビが食べたくなるものだ。
 それから、マッグクスが出てくる。マッグクスは蕎麦粉を使った麺料理ではあるが、それが指し示すものは幅広く、家庭や食堂ごとにそれぞれのスタイルがある。ただ、語感からして、「田舎っぽい料理」であり、田舎の食堂でよく出てくるメニューなのである。

IMG_4781【2016.1.21】マッグクス

 雪のちらつく冬の日よりも、暑い夏の日に食べたい料理だった。

IMG_4784【2016.1.21】炒飯

 最後に鉄板の上に少し残しておいたタッカルビとそのたれで、炒め飯を作って食べる。
 それは晴れていたが、小雪が降り始めた。

IMG_4794【2016.1.21】食堂周辺

 それにしてもどこもかしこも、タッカルビを売っている。


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